2022年6月の予測を検証します

大蛇行から渦が大きくちぎれると予測していましたが、実際は大蛇行は予測より安定していました。

予測と実際(長期予測)

図1の(a)は6月23日の黒潮の状態の最新の推定です。黒潮大蛇行(C)が継続しています。(b)から(i)は以前の予測による6月23日の予測です。例えば、図1の(b)は6月15日から予測した6月23日の予測です。以前の予測では全て6月23日までには大蛇行から渦(C’)がちぎれていると予測していました。しかし、実際にはまだ渦はちぎれていません。

また、例えば5月18日からの予測(図1の(f))のように、大蛇行が大きく減衰する可能性がありました。最新の予測でも渦がちぎれると予測していますが、大蛇行が大きく減衰するとは予測されていません。

大蛇行は以前の予測より安定しているようです。始まって約4年11か月目で過去最長期間になっている黒潮大蛇行はまだ継続しそうです。

Fig1

図1: (a)は6月23日の黒潮の状態の推定。矢印(ベクトル)は海面近くの流れの向き(メートル毎秒, 長いほど速い流れ)、色は海面水位(メートル, 相対値)。赤丸(●)が八丈島の位置。(b)から(i)は以前の予測による6月23日の予測。