黒潮大蛇行が始まって約4年12か月目に入っており、過去最長期間になっています。蛇行は渦がちぎれやすく不安定だと予測していますが、黒潮大蛇行が終わるようなことはなさそうです。 |
高分解能予測JCOPE-T DAの開始にともない、
- JCOPE-T DAによる短期予測(20日先)
- JCOPE2Mによる長期予測(2か月先)
を行っています。
ここでは9月21日までのJCOPE2Mによる長期予測を解説します。長期予測では、黒潮大蛇行の予測がテーマです。
予測
図1は2022年7月13日の状態の推測値、図2・3は8月21日・9月21日の予測です。
黒潮は大蛇行状態が続いています(図1)。2017年8月に始まった黒潮大蛇行は今月で期間が約4年12か月目に入っており、観測史上最長になっています(「黒潮大蛇行が観測史上最長期間に」)。
大蛇行から渦がちぎれると予測されています(図2,3)。2回(C’とC”)にわたって渦がちぎれる可能性がありますが、いずれも黒潮大蛇行を終わらせるものではないと予測しています。ただ短期予測モデルでは大きめの渦を予測しており、まだ不確実さがあります。
房総半島(B)では離岸する期間が多そうです。九州南東(C)では小蛇行が発達するという予測です。
図4は、2022年7月13日から9月21日までの予測をアニメーションにしたものです。
図4: 2022年7月13日から9月21日までの予測のアニメーション。クリックして操作してください。途中で停止もできます。
JCOPE2Mは4日毎に更新を行っています(解説参照)。JCOPE2Mの他の予測図についてはJCOPE のweb pageでご参照ください。図の見方は連載: JCOPE2解析・予測画像の見方で解説しています。