黒潮大蛇行が始まって6年2か月目となり、過去最長期間になっています。まだ黒潮蛇行は続くと予測していますが、大蛇行から渦がちぎれる可能性もあります。 |
高分解能予測JCOPE-T DAの開始にともない、
- JCOPE-T DAによる短期予測(20日先)
- JCOPE2Mによる長期予測(2か月先)
を行っています。
ここでは11月7日までのJCOPE2Mによる長期予測を解説します。長期予測では、黒潮大蛇行の予測がテーマです。
予測
図1は2023年8月29日の状態の推測値、図2・3は10月7日・11月7日の予測です。
黒潮は大蛇行状態が続いています(図1, A) 。2017年8月に始まった黒潮大蛇行は期間が6年2か月目になっており、観測史上最長になっています(「黒潮大蛇行が観測史上最長期間に」) 。
大蛇行が渦がちぎれる予測になっています(図3) 。まだ先の予測であり、実際にちぎれるかは分かりません。過去に大蛇行から渦がちぎれると予測したときは2020年の時のように実際にちぎれた場合もありますし(「2020年の黒潮をアニメーションで振り返る」) 、予測がはずれた場合もあります。2020年の場合は渦がちぎれましたが、渦が再び黒潮にくっつき大蛇行が再開しました。今回の場合も実際に渦がちぎれても大蛇行が終わるとは限りません。
八丈島の北を流れる流路が続くと予測しています(図1~3, B) 。
四国・足摺岬に(C)に接岸した後(図1) 、次に室戸岬に近づき(図2) 、その後は離れる予測です(図3) 。
図4は、2023年8月29日から11月7日までの予測をアニメーションにしたものです。
図4: 2023年8月29日から11月7日までの予測のアニメーション。クリックして操作してください。途中で停止もできます。
JCOPE2Mは4日毎に更新を行っています(解説参照)。JCOPE2Mの他の予測図についてはJCOPE のweb pageでご参照ください。図の見方は連載: JCOPE2解析・予測画像の見方で解説しています。