黒潮大蛇行が始まって約7年1か月になり、過去最長期間になっています。黒潮大蛇行はまだ続くと予測していますが、若干不安定である可能性があります。 |
高分解能予測JCOPE-T DAの開始にともない、
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- JCOPE-T DAによる短期予測(20日先)
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- JCOPE2Mによる長期予測(2か月先)
を行っています。
ここでは11月1日までのJCOPE2Mによる長期予測を解説します。長期予測では、黒潮大蛇行の予測がテーマです。
予測
図1は2024年8月23日の状態の推測値、図2・3は2024年10月1日、11月1日の予測です。
黒潮は大蛇行状態が続いています(図1, C) 。2017年8月に始まった黒潮大蛇行は期間が約7年1か月になっており、1975-1980年の4年8か月を大幅に超え、観測史上最長になっています(「黒潮大蛇行が観測史上最長期間に」) 。渦がちぎれる可能性があり(図2 A’)、若干不安定な黒潮大蛇行を予測していますが、この予測モデルが2か月後は渦のちぎれを過大に予測する傾向があることから、黒潮大蛇行はまだ続くと予測しています。一度ちぎれた渦がふたたびくっつきそうで、大蛇行が継続するだろうと考えられます(図3)。
八丈島(●)の北を流れる流路が続くと予測しています(図1~3)。
黒潮が四国・室戸岬に近づいた状態から(図1 C)、足摺岬に近づいたり(図2)、離れたり(図3)と、大きく変化しそうです。
図4は、2024年8月23日から11月1日までの予測をアニメーションにしたものです。

図1: 2024年8月23日の推測値。矢印(ベクトル)は海面近くの流れの向き(メートル毎秒, 長いほど速い流れ)、色は海面水位(メートル, 相対値)。赤丸(●)が八丈島の位置。海面高度が低いところは海面水温が低いおおまかな関係があります。
図4: 2024年8月23日から2024年11月1日までの予測のアニメーション。クリックして操作してください。途中で停止もできます。
JCOPE2Mは4日毎に更新を行っています(解説参照)。JCOPE2Mの他の予測図についてはJCOPE のweb pageでご参照ください。図の見方は連載: JCOPE2解析・予測画像の見方で解説しています。