new2026年1月12日までの黒潮「短期」予測 (2025年12月24日発表)

  • JCOPE-T DAによる短期予測 (20日先)
  • JCOPE3Mによる長期予測 (2か月先)

を行っています。

ここでは来年1月12日までのJCOPE-T DAによる短期予測を解説します。短期予測では、黒潮の沿岸への影響がテーマです。

現状と予測

図1・2・3は、JCOPE-T DAで計算した12月23日・来年1月2日・1月12日の黒潮の状態です。

黒潮は八丈島に近づいています(図1 C)。 黒潮は房総半島に接近しています(B)。潮岬(E)で黒潮が近づき、室戸岬(F)と足摺岬(G)でやや離岸しています(図5も参照)。

黒潮は離岸傾向Cや接岸傾向Dで変動しながら、しばらくは八丈島近くを流れると予測しています(図2~3)。房総半島(A)では黒潮が離れる予測です(図3 C)。潮岬(E)では接岸します。室戸岬(F)と足摺岬(G)では、やや離岸した状態が続きそうです(図2~3)。

冬に向けて全体的に水温が下がっていきます(図1~3)。

図4は12月23日午前9時から来年1月12日午前9時までの予測のアニメーションです。JCOPE-T DAは潮の満ち引きも計算しているので、1時間ごとの図でアニメーションにしています。

Fig1
図1: 2025年12月23日午前9時の予測値。矢印(ベクトル)は海面近くの流れの向き(メートル毎秒, 長いほど速い流れ)、色は海面温度(°C) 。1度毎の等温線も薄く加えた。青丸()が八丈島の位置。クリックすると拡大します。

 

図2: 図1に同じ。ただし2026年1月2日午前9時の予測値。

 

Fig3
図3: 図1に同じ。ただし2026年1月12日午前9時の予測値。

 


図4: 2025年12月23日午前9時から2026年1月12日午前9時までの1時間毎の予測のアニメーション。クリックして操作してください。全画面表示にしたり、途中で停止したりできます。

今週のハイライト: 四国付近の黒潮

図5はJAXAひまわりモニタ・海中天気予報のサイトで見た、人工衛星「ひまわり」で観測された12月23日の海面水温です。

足摺岬と室戸岬では黒潮(暖水)がやや離岸しています。室戸岬では黒潮から分岐した暖水が東から近づいています。

Fig5
図5: 2025年12月23日の日平均の人工衛星「ひまわり」観測の海面水温(色)(①で指定)(リンク)。水温の色の範囲を15~25度とした(②で指定)。

 

 



JCOPE3Mは水平1/12度の分解能で2か月先までの予測を行っています。予測は毎日更新されています。