new2026年1月20日までの黒潮「短期」予測 (2025年12月31日発表)

  • JCOPE-T DAによる短期予測 (20日先)
  • JCOPE3Mによる長期予測 (2か月先)

を行っています。

ここでは来年1月20日までのJCOPE-T DAによる短期予測を解説します。短期予測では、黒潮の沿岸への影響がテーマです。

現状と予測

図1・2・3は、JCOPE-T DAで計算した12月31日・来年1月10日・1月20日の黒潮の状態です。

黒潮は八丈島に近づいています(図1 C)。 黒潮は房総半島からやや離れています(B, 図5も参照)。潮岬(E)と室戸岬(F)で黒潮が接岸し、足摺岬(G)でやや離岸しています。

黒潮は接岸傾向Cや離岸傾向Dで変動しながら、しばらくは八丈島近くを流れると予測しています(図2~3)。房総半島では黒潮が離岸する予測です(図2~3)。潮岬(E)では接岸が続きます。室戸岬(F)・足摺岬(G)・九州東岸(H)では黒潮がやや離岸しそうです(図3)。

冬に向けて全体的に水温が下がっていきます(図1~3)。

図4は12月31日午前9時から来年1月20日午前9時までの予測のアニメーションです。JCOPE-T DAは潮の満ち引きも計算しているので、1時間ごとの図でアニメーションにしています。

Fig1
図1: 2025年12月31日午前9時の予測値。矢印(ベクトル)は海面近くの流れの向き(メートル毎秒, 長いほど速い流れ)、色は海面温度(°C) 。1度毎の等温線も薄く加えた。青丸()が八丈島の位置。クリックすると拡大します。

 

図2: 図1と同様。ただし2026年1月10日午前9時の予測値。

 

Fig3
図3: 図1と同様。ただし2026年1月20日午前9時の予測値。

 


図4: 2025年12月31日午前9時から2026年1月20日午前9時までの1時間毎の予測のアニメーション。クリックして操作してください。全画面表示にしたり、途中で停止したりできます。

今週のハイライト: 房総半島付近の黒潮

図5はJAXAひまわりモニタ・海中天気予報のサイトで見た、人工衛星「ひまわり」で観測された12月26日(左)と12月30日(右)の海面水温です。

黒潮(暖水)は房総半島から離れてきています。

Fig5
図5: 2025年12月26日(左 リンク)と30日(右 リンク)の日平均の人工衛星「ひまわり」観測の海面水温(色)(①で指定)。水温の色の範囲を10~25度とした(②で指定)。

 

 



JCOPE3Mは水平1/12度の分解能で2か月先までの予測を行っています。予測は毎日更新されています。