| 黒潮続流から暖水渦が発生すると予測しています。他の暖水渦とともに親潮を南下しにくくし、水温がかなり高くなると予測しています。 |
見通し(長期予測)
海洋予測モデルJCOPE3Mで、約2か月先までの予測を行っています。
図1左はJCOPE3Mによる水深10メートルでの、10月2日の水温(色、℃)と流れ(矢印)です。右が同じ日の平年の値です[1]。
暖水(高気圧性、高水圧、時計回り)渦をH、冷水(低気圧性、低水圧、反時計回り)渦をLとして図で表示しています。
黒潮続流(A)が平年よりも高い緯度にあるのに加えて、黒潮続流から派生した暖水渦により水温が平年より高くなっています。
気象庁の親潮の面積の時系列を見ると、親潮の勢力は2024年や2025年並みで、平年よりかなり小さくなっています。
予測(図2~3)では、黒潮続流からBの部分が暖水渦としてちぎれそうです(図5も参照)。この暖水渦と他の暖水渦が親潮を南下しにくくし、平年よりも水温がかなり高くなると予測しています。
図4は2026年10月2日から12月3日までの予測をアニメーションにしたものです。



図4: 図1に対応する2026年10月2日から2026年12月3日までの予測のアニメーション。クリックして操作してください。途中で停止もできます。
短期予測
長期予測(JCOPE2M, 約9kmメッシュ)よりも高分解能のモデル(JCOPE-T DA, 約3km)による20日予測のアニメーションを、YouTubeに1週間に一度の間隔で掲載しています。親潮ウォッチの更新は月に一回ですが、一週間に一度の予測のアニメーションも参考にしてください。
今月のハイライト: 暖水渦になりそうな高水温
JAXAひまわりモニタ・海中天気予報のサイト (解説は「JAXAひまわりモニタ・海中天気予報のサイトがリニューアル」) 。このサイトでは上の予測(JCOPE2M, 約9kmメッシュ)よりも高分解能のモデル(JCOPE-T 1ks 約1kmやJCOPE-T DA 約3km)の様々な図を見ることができます。モデルの結果と人工衛星「ひまわり」の図を重ねることもできます。
黒潮続流による高い水温(A)の北に、突き出た高水温部分があり(B)、予測ではこれが暖水渦でちぎれると予測しています。

- [1]JCOPE3Mは平年のデータが無いため、JCOPE2Mの1993年から2020年の平均で平年の値を計算しています。↩
黒潮親潮ウォッチでは、親潮の現状について月に一回程度お知らせします。親潮に関する解説一覧はこちらです。 JCOPE-T-DAによる短期予測はJAXAのサイトで見ることができます。 4日毎に更新されるJCOPE2Mによる親潮の長期解析・予測図はJCOPE のweb pageで見られます。親潮関係の図の見方は2017年1月18日号と2017年2月1日号で解説しています。
黒潮続流から暖水渦がちぎれるか?(親潮ウォッチ2026/9)