現在、黒潮は八丈島付近または南を流れています(離岸流路)。房総半島に黒潮が近づいています。四国から紀伊半島にかけては、黒潮が岸近くを流れています 1月は、黒潮が八丈島の南を流れる離岸流路が続くと予測しています。2月には、黒潮流路の変動が大きくなり、離岸流路が抑えられる可能性があります。 |
現状
図1と図2はJCOPE2で計算した12月19日と12月25日の黒潮の状態です。離岸傾向h(※1)の通過のため、黒潮が八丈島付近または南を流れています(図1,2)。黒潮は伊豆諸島沿いにS字型カーブを描きながら北上し、東海沿岸では東から西へ暖水が入りやすくなっています。接岸傾向kのため離岸流路が抑えられてるという診断になっていますが、接岸傾向kは過大評価気味で、実際には離岸流路がより発達している可能性があります。今週号の検証を参照してください。
黒潮は、房総半島に近づいています(接岸傾向g)(図1,2)。
四国から紀伊半島にかけては、離岸傾向lの通過中の場所でやや離岸気味であることを除けば、黒潮が岸近くを流れています(図1,2)。
※1 接岸と離岸の傾向を上流から一連のアルファベットf,g,h,k,,,で図示しています。赤字g,k,,,が接岸傾向で、青字f,h,,,が離岸傾向です。黒潮上に接岸・離岸傾向は交互にあらわれており、黒潮が波うっている様子をあらわしています。接岸・離岸傾向は黒潮の流れで下流に流されます。アルファベットは図1から図4まで共通(前号とも共通)で、同じアルファベット、例えば接岸傾向gが、上流から下流に移動していることをしめしています。
予測
図3と図4は来年1月5日と2月25日の予測です。
1月は離岸流路が続き、黒潮が八丈島の南を流れると予測しています(図3)。伊豆諸島でのS字型カーブは次第に解消されそうです(今週号の検証参照)。
1月から2月にかけて接岸・離岸の変動が大きくなり、その変動が黒潮の下流に移動すると予測しています(図3,4)。接岸傾向の発達により、2月には接岸流路に向かう可能性があります。
図5は12月19日から来年2月25日までの予測をアニメーションにしたものです。
図5: 12月19日から2016年2月25日までの予測のアニメーション。クリックして操作して下さい。途中で停止することもできます。
JCOPE2Mは4日毎に更新を行っています(解説参照)。JCOPE2Mの他の予測図についてはJCOPE のweb pageでご参照ください。図の見方は連載: JCOPE2解析・予測画像の見方で解説しています。