高分解能予測JCOPE-T DAの開始にともない、
- JCOPE-T DAによる短期予測(2週間先)
- JCOPE2Mによる長期予測(2か月先)
をおこなってます。
ここでは2月12日までのJCOPE-T DAによる短期予測を解説します。短期予測では、黒潮の沿岸への影響がテーマです。
現状と予測
図1・2・3はJCOPE-T DAで計算した1月30日・2月6日・2月11日の黒潮の状態です(1日平均)。(今週から図の着色を変更しました。)
黒潮は東海沖で大きく離岸しており、黒潮大蛇行[1]と呼ばれる状態になっています(A)。大蛇行にともない、紀伊半島・潮岬でも離岸が続きます(B)。黒潮大蛇行の長期的な見通しについては黒潮長期予測をご覧ください。
四国・室戸岬では、黒潮の大きな離岸が続いています(C)が、暖水舌がのびてくる時期がありそうです(図2)。足摺岬(D)では、やや離岸(図1)、接岸(図2)、離岸(図3)に変化すると予測しています。
伊豆諸島付近では黒潮が八丈島(図の●)の北、伊豆半島近くを通過しています(E)。
房総半島沖(F)ではやや離岸していますが、暖水が近づく時期もありそうです。
静岡県沖(G)では時計回りの循環が続いていますが(図1)、解消されてくると予測しています(図2,3)。
九州南東で、離岸(小蛇行)が発達するきざしがあります(H)。
図4は1月27日午前9時から2月12日午前9時までの予測のアニメーションです。JCOPE-T DAは潮の満ち引きも計算しているので、1時間毎の図でアニメーションにしています。
JCOPE-T DAの予測は土曜日を除く毎日更新されており、最新の予測はJAXAのサイトをご覧ください。図の見方は「JAXAと共同で新しい海洋予測を開始」で解説しています。
図4: 2019年1月27日午前9時から2月12日午前9時までの1時間毎の予測のアニメーション。クリックして操作してください。全画面表示にしたり、途中で停止したりできます。
JCOPE-T DAは、宇宙航空研究開発機構(JAXA)の地球観測研究センター(EORC)と共同で、土曜日を除く毎日更新を行っています(解説参照)。