ここでは先月から今月にかけての日本水温の状況を見てみます。(今月から以前は親潮ウォッチの一部であった記事を独立させました。)
図1は、1月14日と2月14日の海面水温の平年との差を見たものです[1]。平年より高い場所が赤っぽい色、低い場所では青っぽい色になっています。図2は、同じく1月14日と2月14日の、水深100mの図です。水深100mでも海面と同じ変化が見られれば、水温の平年との差が天気だけでなく海流の影響を受けている可能性が高くなります。
黒潮が大蛇行しており(黒潮長期予測参照)、黒潮が離岸しているところでは水温が低く(A)、接岸しているとこでは高くなっています(B)。
親潮が東北北部沿岸を南下しており(親潮ウォッチ参照)、水温が冷たくなっています(D)。その周辺には暖水があり水温が高くなっています(E)。
水面下にまで暖水がある影響で(図2)[2]、日本海の温度が高めで続いています(F)。ただし、特に日本海北部では寒気が続いたため、2月は1月よりは低くなっています。
沖縄周辺では高い海面水温が続いています(G)[3]。
今後の日本周辺の水温については、姉妹サイトの「季節ウォッチ」も参考にしてください。
- [1]この記事では、今年の値はJCOPE2Mを使っています。平年の値はJCOPE2M再解析の1993~2016年の平均を使っています。↩
- [2]気象庁による対馬暖流の勢力(日本海における深さ 100m の水温が 10℃以上の領域の面積)は平年よりかなり高くなっています。↩
- [3]沖縄気象台によれば1月の沖縄の南の海域の海面水温は、昨年12月に引き続き過去最高でした。
「沖縄の南の海域で 2019 年1月の海面水温が最も高い記録を更新」(沖縄気象台 pdf)↩