高分解能予測JCOPE-T DAの開始にともない、
- JCOPE-T DAによる短期予測(10日先)
- JCOPE2Mによる長期予測(2か月先)
を行っています。
ここでは12月17日までのJCOPE-T DAによる短期予測を解説します。短期予測では、黒潮の沿岸への影響がテーマです。
現状と予測
図1・2・3はJCOPE-T DAで計算した12月4日・12月9日・12月16日の黒潮の状態です(1日平均)。
黒潮は東海沖で大きく離岸しており、黒潮大蛇行[1]と呼ばれる状態になっています(A)[2]。黒潮大蛇行の長期的な見通しについては黒潮長期予測をご覧ください。大蛇行にともない、紀伊半島・潮岬でも離岸が続きます(B)。
室戸岬(C)では離岸が続きます。足摺岬(D)ではやや離岸してましたが(図1)、接岸すると予測しています(図2,3)。
黒潮が八丈島に近づきつつ、北を東に流れています(G、図1)。房総半島では南で黒潮が近づき(E)、北で離れています(F)。黒潮は東西流の分岐点(G)が、東に移動した後(図2)、岸から離れると予測しています(図3)。
冬に向けて全体的に水温が低下していきます。
図4は12月1日午前9時から12月17日午前9時までの予測のアニメーションです。JCOPE-T DAは潮の満ち引きも計算しているので、1時間毎の図でアニメーションにしています。週末に予測が一時中断することを考慮して、いつもより長めの予測です。
JCOPE-T DAの予測は毎日更新されており、最新の予測はJAXAのサイトをご覧ください。図の見方は「JAXAと共同で新しい海洋予測を開始」で解説しています。
図4: 2019年12月1日午前9時から12月17日午前9時までの1時間毎の予測のアニメーション。クリックして操作してください。全画面表示にしたり、途中で停止したりできます。
JCOPE-T DAは、宇宙航空研究開発機構(JAXA)の地球観測研究センター(EORC)と共同で、土曜日を除く毎日更新を行っています(解説参照)。