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北極環境変動総合研究センター(IACE)

セミナーのお知らせ


[北極環境気候研究セミナーのお知らせ]

日時
12月2日(水)15:00~16:00
場所
横須賀本部 海洋研究棟4階会議室(401号室)
発表者
西野茂人・大島和裕(北極環境変動総合研究センター 北極環境・気候研究ユニット)
タイトル
2015年「みらい」北極航海 (MR15-03)観測速報
概要
本航海では、アラスカ沖のバロー海底谷周辺海域において、太平洋夏季水を含む渦の構造 (物理・化学環境)や時間発展、低次生態系への影響を調べるため、ADCP、乱流計、水中分光放射計、CTD/採水、XCTD、UCTD、漂流ブイ、プランクトンネットによる渦集中観測を行った。その結果、渦の中心と周縁での混合過程の違いにより、植物プランクトンの優占種に違いが出てくることが示唆された。また渦による粒子輸送を明らかにするため、セジメントトラップの設置を行った。さらに太平洋夏季水や冬季水の熱・淡水 (塩分)輸送の季節変動の定量的評価のため、係留系の回収・再設置を行った。一方、渦の移動経路の下流に位置するハンナ海底谷周辺海域においても、海洋構造 (物理・化学環境)と動植物プランクトンの分布を明らかにするため、海洋観測を行うとともに、渦の移動経路上における粒子輸送の空間変動把握のため、セジメントトラップの設置を行った。チャクチ海では、ベーリング海峡やホープ岬沖の生物生産が高い生物学的ホットスポットから陸棚斜面に至る南北観測線を設け、海洋構造、及び動植物プランクトンの広域分布を調査した結果、今年のホットスポットは通常年より表層栄養塩濃度は高いものの基礎生産が低いことが分かった。航路上では、各種連続観測を実施するとともに、気象観測においてはチャクチ・ボーフォート海上で 6時間毎のラジオゾンデ、ドップラーレーダー等の観測を実施した。今年の北極航海は、特に後半に荒れた天候となり、みらい近傍を通過する幾つかの低気圧の前線や低気圧中心付近の構造を捉えた。また、Vaisalaの新センサ RS41と従来のセンサ RS92との比較観測を行った。

[北極環境気候研究セミナーのお知らせ]

日時
12月2日(水)16:00~17:00
場所
横須賀本部 海洋研究棟4階会議室(401号室)
発表者
飯島 慈裕 (北極環境変動総合研究センター 北極環境・気候研究ユニット)
タイトル
近年の低気圧変動が陸域降水と陸面環境変化に及ぼす影響、および2015年度観測報告
概要
21世紀に入り、東シベリアでは地温の上昇と地表付近の永久凍土の融解(活動層の深化)が進行している。この地温上昇は土壌水分の増加と同調しており、気温上昇の効果に加えて、気候変動にともなう大陸上の水文気候変化が大きく影響していることが示されている。本研究は、現地観測、陸面モデルおよび、大気場の解析を通じて、近年の気候湿潤化の特徴を明らかにすることを目的としている。
東シベリアでは、2004~2008年にかけて、7~9月の夏季降水量の大幅な増加と、引き続く積雪の増大が連続して進行した。これは、北極海上に現れる気圧場のダイポール構造にともなう、シベリア沿岸域の低気圧活動の強まりと対応していた。ダイポール指標の長期変化から、低気圧強化は1998年以降に顕著であり、2004~2008年の5年間にピークとなっていた。合わせて、東シベリア上での水蒸気フラックスの収束が強まり、夏季降水および初冬の積雪の増加となったと考えられた。1997年以前の東シベリアの夏季湿潤年と比較すると、低気圧強化域と水蒸気収束域は北極海沿岸から東シベリアに広がっており、降水増加地域の拡大と対応していた。これは、重力計測衛星GRACEが検出したシベリア広域での陸水貯留量のこの期間の経年的増加とよく一致する。
 20世紀後半から現在にかけて、降水量と地温変動との関係を現地観測結果から見たところ、冬季積雪とは常に正の相関(積雪による冬季の地温低下抑制)であるのに対し、夏季降水とは、1990年代を境として前半は負相関、後半は正相関となる変化を示した。前半は降水の多→寡はその夏の冷→暑と対応しており、気温による影響を反映しているものと考えられ、後半は、多降水年でかつ暑夏年となる事例が増加しており、土壌水分の異常増加と合わせて気温上昇と複合して地温上昇に寄与しているものと考えられた。環北極での陸面モデルによる、地温と夏季降水量との関係を見たところ、東シベリアの広範囲(永久凍土域)で、同様に負相関から正相関へ転じた地域が広がっており、降水に対する陸面環境応答が変化した地域が無視できない規模で広がっていることが示された。
 このような、気候湿潤化による陸面環境変化を明らかにするため、東シベリアでは地温・土壌水分観測の増強を行っており、今年度はツンドラから北方林までの様々な陸域景観の観測地域で、地表温度と土壌水分の観測を行った。2004~2008年の土壌水分増加期間を経て、依然として活動層深部に水分量の多い状態が継続しており、気候メモリー的に影響が残存していることが明らかとなった。

[北極環境気候研究セミナーのお知らせ]

日時
7月30日(木)16:00~17:00
場所
横須賀本部 海洋研究棟4階会議室(401号室)
発表者
朴 昊澤 (北極環境変動総合研究センター 北極環境・気候研究ユニット)
タイトル
温暖化による北極河川氷の変化、及び海氷に対する河川熱フラックスの影響
概要
北極域の河川は年間の半年以上凍結している。河川の結氷・融氷のタイミング及び氷厚の変化は、北極域の水文、生態、及び人間生活環境に大きな影響を及ぼす。しかし、北極の冬季の顕著な温暖化により河川氷の環境も変化が考えられる。また、北極河川は北極海に大量の河川水と熱を供給する。特に、海氷の融解が始まる前に河川流出のピークが発生するため、その時に流出する熱エネルギーは海氷の融解に影響を与えることが考えられるが、それらに関する研究の例は多くない。そのため、既存の陸面過程モデル(CHANGE)に河川氷と熱フラックスの計算モデルをカップリングして、1979−2009年間における北極河川氷の変化及び海氷に対する河川熱フラックスの影響を調べた。
北極河川の氷厚は減少トレンドを示していたが、地域的には温暖化にも関わらず増加する所があった。その増加は積雪の減少による断熱効果の低下の結果であることが分かった。冬季の降雪量の増減のモデル実験を行い、氷厚の変化に対する積雪の断熱効果の影響が大きいことを確認した。河川の結氷の時期は遅れており、春季の融解の時期は反対に早まったことにより、結氷の期間が短くなっていることが分かった。河川の最大氷厚を用いて、北極河川氷の体積が0.54×103 km3であり、1979−2009年間のその体積の減少が2.82 km3であることを見積もった。
海氷に対する河川水の熱フラックスの影響は、河川水の流出がピークに達する6月において定義された4つの河川流域(Kara, Laptev, East Siberia, and Beaufort basin)からの熱フラックスと沖域の海氷密接度(SIC)及び表面温度(SST)間の相関分析で調べた。河川水の熱フラックスとSICの相関はLaptevとEast Siberia basinで有意であったが、その他の流域では相関が見られなかった。SSTにおいてもSICと類似した結果が得られた。今回の解析からは、河川流出のピーク時に北極海に流入する熱フラックスが沖域の熱収支に影響して、海氷の融解に影響を与えていることが示唆された。海氷厚の減少に対する河川水の熱フラックスの影響を定量化することが今後の課題である。

[北極環境気候研究セミナーのお知らせ]

日時
7月30日(木)15:00~16:00
場所
横須賀本部 海洋研究棟4階会議室(401号室)
発表者
堀 正岳 (北極環境変動総合研究センター 北極環境・気候研究ユニット)
タイトル
北極における低気圧活動と年々変動・長期変動との関係
概要
急速に進む温暖化と海氷の減少などにともない、北極の低気圧活動も変化していることが指摘されている。こうした気候の平均状態の変動や長期変動をもっとも基本的な現象から理解するために有効なのが低気圧活動を指標とする方法である。伝統的には月平均や季節平均によって論じられてきたメカニズムを、より短周期の現象の積み上げとして表現するメリットについて最近行ったボーフォート海高気圧の年々変動対する低気圧の影響に関する解析、およびCMIP5マルチモデル内における北極の低気圧活動の変化から解説する。

[北極環境気候研究セミナーのお知らせ]

日時
7月22日(水)16:00~17:00
場所
横須賀本部 海洋研究棟4階会議室(401号室)
発表者
竹田 大樹 (東京学芸大学大学院)
タイトル
「みらい」北極航海MR14-05における海洋混合層の発達過程に関する研究
概要
近年、北極海は地球温暖化の影響により海氷が減少している。MR14-05北極航海では、ノースウインド深海平原(北緯74.75°,西経162.00°)に観測点を設け、2014年9月6日から25日の3週間、気象・海洋観測を実施した。海盆域の夏季の融氷期間における混合層の発達過程はまだ十分に調べられておらず、海氷が生産されるまでの混合層の発達過程を、気温・風速などの船上気象観測データ、CTDデータ、乱流観測データなどを用いて調べた。また、海洋表層で海氷が生成されるまでの時間的な発達を調べるためには、みらいが定点離脱後もモニタリングが必要である。そのためにワシントン大学の協力を得て、MR14-05で表層水温を連続的に計測する漂流ブイ(UpTempO)を投入した。これにより定点離脱後の混合層内部の貯熱量、混合層深度の変化、混合が進む要因を考察した。
定点期間1(2014年9月6-8日)は前線通過に伴い、風速が強く混合層が深化した。期間3(9月15-22日)では高気圧縁辺の強風の影響で、混合が活性化されたが、混合層の深化は見られなかった。また期間2(9月8-15日)では、風速が弱いにもかかわらず混合層深度は深化していることが観測から確認された。これはこの時点での海上風の影響ではなく、9月9日から12日に定点を通過した高気圧性の寒冷渦が、乱流運動エネルギーを保持している影響が示唆される。今回の観測では、鉛直一次元過程では説明できない水塊特性の変化も観測されており、水平移流による影響も考えられる。
今後の展望として、海洋混合層において海氷が生成されるまでの発達過程と条件を明らかにするべく、海洋混合層の1次元モデル(Local Turbulence Model; McPhee, 2008)を用いて数値実験も行っていきたい。

[北極環境気候研究セミナーのお知らせ]

日時
7月22日(水)15:00~16:00
場所
横須賀本部 海洋研究棟4階会議室(401号室)
発表者
川口 悠介 (北極環境変動総合研究センター 北極環境・気候研究ユニット)
タイトル
「みらい」北極航海MR14-05の速報:西部北極海の傾圧渦に捕捉された内部波について
概要
北極航海 MR14-05で行った定点観測の解析結果について報告します。
海氷融解期(海氷のない)の北極海チャクチ海台域において3週間の気象・海洋の集中観測を行った。観測期間中、定点を横切る高気圧性の冷水渦が検出された。流速場の解析から、渦内部に近慣性周期の内部重力波が観測され、渦に捕捉されながら下方伝搬する様子が示された。観測された内部波エネルギーは、海氷下で観測された過去の報告例と比べて5~10倍ほど大きい値であり、融解期の大気擾乱のエネルギーが渦内で効率よく海洋内部に注入される様子を示している。また、海洋微細構造の観測から、内部波のエネルギーが中層のLower Halocline Layerにて効率的に散逸される様子が示され、渦の鉛直構造が波の散逸に寄与した可能性が考えられる。この高いエネルギー散逸により同層での乱流場の鉛直熱輸送は通常の数10倍にまで増大したと見積もられる。今回の観測結果から、季節海氷化の進んだ海域では、大気場の運動エネルギーが海洋の渦に選択的に取り込まれ、内部混合を強めることで結果的に大西洋起源の熱を海洋上層に汲み上げるという可能性が示された。

[北極環境気候研究セミナーのお知らせ]

日時
6月3日(水)16:00~17:00
場所
横須賀本部 海洋研究棟4階会議室(401号室)
発表者
伊東 素代 (北極環境変動総合研究センター 北極環境・気候研究ユニット)
タイトル
北極海バロー海底谷における係留ADCPを用いた少氷年と多氷年の動物プランクトン生物量の比較
概要
近年、北極海では地球温暖化の影響で、海氷の急激な減少が起こり、海洋生態系へも大きな影響を与えていると予想される。しかし、海氷減少が急激に進んだ過去10~15年の変動を解明できる継続的な生物調査がほとんど無いため、その影響は未解明である。そこで、本研究では、特に海氷減少が著しい太平洋側北極海のバロー海底谷に注目し、ADCPから動物プランクトンのバイオマスの時系列データを復元し、近年の海氷、海洋環境の変化の影響を明らかにすることを目的として研究を行っている。その結果、少氷年(2010-2013年)と多氷年(2000-2003年)では、年平均のバイオマスは1.6倍に増加したこと、バイオマスの差は、初夏6月頃から広がり、夏季8-9月に最大になることなどが示された。この時期は、海氷減少による光環境、水温上昇などの変化が、最も大きく現れているタイミングであり、海氷減少が、動物プランクトンバイオマス増加を引き起こしていることを示唆する結果が得られた。

[北極環境気候研究セミナーのお知らせ]

日時
6月3日(水)15:00~16:00
場所
横須賀本部 海洋研究棟4階会議室(401号室)
発表者
藤原 周(北極環境変動総合研究センター 北極環境・気候研究ユニット)
タイトル
太平洋側北極海における海洋環境変動に対する基礎生産者の応答についての研究
概要
近年の海氷減少と物理環境の変化によって海洋生態系には多大な影響が及ぶことは明らかである。しかし、ライフサイクルが短い植物プランクトン群集については、単に経年的な生物量や分類群の増減の議論だけでは不十分であり、いつ、どこで、どのような分類群が増減するのかを明らかにし、その結果高次生物へのエネルギー転送や物質循環にいかなる影響が及ぶのかを評価することが重要である。本セミナーでは、植物プランクトンの分類群組成や生産力が、海氷融解タイミングの変化や秋季低気圧イベント等の中・大規模物理現象に応じてどのように変化するのか、衛星や現場データを用いて議論した研究を紹介する。また、これまでの研究結果から新たに生じた課題と、今後の展望について述べる。

[北極環境気候研究特別セミナーのお知らせ]

日時
5月27日(水)15:00~16:30
場所
横須賀本部 海洋研究棟4階会議室(401号室)
発表者
坪内 崇真(National Oceanography Centre, Southampton, UK)
タイトル
1. 北極海環状観測網から理解する北極海の気候システム
2. EUマリキュリフェローシップのすすめ
概要 1.

近年、様々な観点から北極圏の気候システムが急速に変化している事が指摘されている(Polar amplification、海氷分布の減少、グリーンランド氷床の融解、淡水貯蔵量の増加など)。これらの急激な気候システムの変化を理解する上で、海洋循環および海氷移流に伴う熱、淡水輸送量を定量的に見積ることは重要である。その一方、熱、淡水輸送量の定量的な見積もりを行うための必要条件である質量保存を満たす海洋循環場を観測データから得る事は容易でない。

近年の北極海の観測網の充実により、北極海と周辺海域を結ぶ主要海峡(Davis海峡、Fram海峡、Barents Sea Opening、Bering 海峡)には高空間分解能の船舶観測および係留系観測が欧米各国の研究機関により維持されている(3カ国5研究グループ)。2004年以降の毎年夏季には、欧米各国の研究機関がそれぞれの観測測線の定期観測を行っている。

本発表では、この欧米各国の研究機関が維持する北極海環状の定期観測測線の観測データを統合し、北極海を閉海域として扱うことで、北極海の気候システムを理解する研究内容を紹介する。具体的には、以下の2つの研究内容を紹介する。

1. シノプティックな北極海の熱淡水収支:
2005年夏季のシノプティックな北極海環状の熱淡水収支を求めた。まず始めに、北極海を環状に取り囲む質量保存を満たす流速場を、北極海環状の観測データ(CTD観測、係留系観測)にボックスインバース法を適応することで求めた。得られた流速場から推定される海洋かつ海氷による熱輸送量の推定値±推定誤差は192±37 (TW)、淡水輸送量の推定値±推定誤差は186±48 (mSv)であった。淡水輸送量の推定値は過去の研究と近い値である一方、熱輸送量の推定値は1980年代の観測データを基にボックスインバース法で推定した過去の研究の値の2倍であった。

2. 北極海の熱淡水収支の季節変動:
北極海環状の観測ライン上の40系の係留系、140個の係留測器の観測データのみによる2005-06年の北極海の熱淡水収支の季節変動を求めた。海氷の質量輸送量はPIOMAS(Zhang and Rothrock, JGR; 2003)のデータを用いた。まず始めに、ボックスインバース法を適応することで、質量保存を満たすシノプティックな流速場を月単位で求めた。得られた海洋の質量輸送量の年平均値±標準偏差はDavis 海峡で -2.1±0.7 (Sv)、Fram 海峡で -1.0±1.1 (Sv)、Barents Sea Openingで2.3±1.2 (Sv)、Bering 海峡で 0.7±0.6 (Sv)であった。海氷の質量輸送量は-58±37 (mSv)であった。この海洋循環および海氷輸送に伴う熱輸送量の年平均値±標準偏差は176±47 (TW)、淡水輸送量の年平均値±標準偏差は213±80 (mSv)であった。熱輸送量の時間変動は、Fram海峡およびBSOの水温変動、流速変動に起因しているのに対し、淡水輸送量の時間変動は、Bering海峡の流速変動にほぼ完全に支配されていることが分かった。

概要 2.

EU のマリキュリフェローシップの紹介をする。日本からも応募可能なこのEUの制度は、日本の学術振興特別研究員に相当する。採択されると、希望するヨーロッパ内の研究機関で2年間、提案した内容の研究に従事する事が出来る(昨年の応募者数約7,000人、採択率約15%)。今年の募集は先日(3月12日)オープンになり、9月10日が応募〆切である。セミナーでは、UK Research Officeの資料を基に、発表者の経験を交え、フェローシップの概要および受かる申請書の書き方のコツを紹介する。

<参照web>

[北極環境気候研究特別セミナーのお知らせ]

日時
5月1日(金)16:00~17:00
場所
横浜研究所 交流棟 小会議室
発表者
Alexander Fedorov(ロシア科学アカデミー 永久凍土研究所)
タイトル
Permafrost landscapes of Yakutia studies plan in 2015-2020

[北極環境気候研究特別セミナーのお知らせ]

日時
5月1日(金)15:00~16:00
場所
横浜研究所 交流棟 小会議室
発表者
Lyudmila Lebedeva(ロシア科学アカデミー 永久凍土研究所)
タイトル
Modelling hydrology in cold regions: is there a way to overcome data scarcity while performing adequate process complexity?

[北極環境気候研究特別セミナー]

日時
5月1日(金)15:30〜16:30
場所
横須賀本部 海洋研究棟4階会議室(401号室)
発表者
Benjamin Rabe(Alfred-Wegener-Institute, Germany)
タイトル
Upper Arctic Ocean decadal changes: freshwater, stratification, surface velocity and observational strategy
概要
Recent decades have shown substantial changes in the Arctic Ocean, yet observations are still relatively sparse compared to most other parts of the world's oceans. Results from numerical models still differ in the distribution of key variables, such as the pathways of liquid freshwater. From salinity and temperature profiles observed by a variety of platforms Since 1992 we are able to show a substantial freshening in the upper Arctic Ocean impacting an increase in stratification between the mixed-layer and the lower halocline. Based on temperature and salinity profiles, we will present an objective analysis of mixed-layer depth, sea surface height and geostrophic velocity during the recent two decades. In addition to scientific results, we will show several approaches within currently funded observational programs in the Arctic.

[北極環境気候研究特別セミナー]

日時
5月1日(金)16:30〜17:30
場所
横須賀本部 海洋研究棟4階会議室(401号室)
発表者
Michael Karcher(Alfred-Wegener-Institute, Germany)
タイトル
Circulation changes in the Arctic Ocean, from the surface to Atlantic Water Layer depths
概要
While interannual to decadal changes in the large scale circulation of sea ice and ocean surface layer have been known for some time, recent model investigations and observations indicate the possibility of changes in the mid-depth Atlantic Water circulation, too. Results from model experiments, using tracers for Atlantic and Pacific Water masses will be presented in the context of changes in the circulation at the surface and in the Atlantic Water layer. Forcing, the coupling of surface and mid-depth circulation, as well as observational evidence for the simulated changes will be discussed.