がっつり深める

高知コア研究所 大解明!=コア試料編=

キュレーション業務

畠中:ここはサンプリング室です(360度映像1)。

360度映像1 サンプリング室(マウスでドラッグしてみよう!)

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畠中:コア試料について、キュレーション業務監督者の久光敏夫さんに話を聞きましょう(写真5)。彼はコア研の立ち上げ前から携わる“コア研の生き字引”です。

――こんにちは。キュレーション業務とは、どんな仕事ですか?

久光:キュレーションとは、博物館などで収蔵品や展示物を適正な温度・湿度のもと長期にわたって保管・管理し、展示や賃借などの判断を行う仕事です。私は、コア試料を保管庫で最良の状態で保管・管理するとともに、サンプルリクエストと呼ばれる試料の利用申請を受け付け、内容を評価・検討して分析用試料を提供しています。

写真5 久光敏夫 技術副主幹

――コア試料は、どのように保管するのですか?

久光:コア試料の保管で重要な点は、海底からコアを引き上げて船上で縦半分に開いたときの状態を保つことです。1960年~1980年代は、プラスチックケースに、コア試料と水で濡らしたスポンジ入れて保存する方法が主流でした。現在は様々な方法が用いられ、航海研究の目的によって対応します。例として、乾燥や酸化を防ぐために、コア試料にラップフィルムを巻いてから、熱で収縮する特殊なフィルムで収縮密封(写真6)する方法があります。こうすることで気密性を高め、またもろい部分や小さな塊の移動を防ぐことができます。これをプラスチックケースに入れてラベルを貼り(写真7)、保管庫で保管します。

写真6 コア試料をラップフィルムで巻き、熱収縮フィルムの袋に入れて密封。
写真7 コア試料を入れたプラスチックケース。側面のラベルには、クルーズ番号やホール番号、サイト番号、保管庫内の棚番号などが記載。半分を研究用のワーキングハーフ、もう半分を保存用のアーカイブハーフと呼びます。
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