統合海洋資源調査システムの実証
平成28年度から着手した項目です。これは、民間企業が主体となり、地球科学的特徴に基づく海底鉱物資源の成因論も踏まえ、これまでに開発してきた深海の作業環境に対応した探査機等によるデータ・試料の取得及び解析により、広大な海域から有望海域を高効率・低コストで絞り込む調査技術の開発です。具体的には、民間企業が保有する船舶を用い、有望海域を数k㎡にまで絞り込み、商業化が可能と考えられる水深2,000m以浅かつ海底面下30m以浅の鉱床を検知可能とする技術を開発します。 開発する「統合海洋資源調査システム」は、調査段階を広範囲の地形等の基礎情報を得るための「概査」、船舶及び曳航体等で特定の海域での鉱体の広がりを調査する「準精査」、鉱体の分布を3次元的に把握するための「精査」に分割し、民間企業が保有する船舶、既存の調査技術及び本課題で開発した技術を統合させ、有望海域を絞り込みます。これらの調査の後に、海底下を掘削することにより、調査結果と掘削結果を照合し、システムの有効性を確認します。 この項目は、海洋調査協会及び次世代海洋資源調査技術研究組合が主体となり、他の各研究テーマの協力のものと実施します。