次世帯海洋資源調査技術

 

JAMSTEC

神奈川県横須賀市夏島町2番地15
sip-pc@jamstec.go.jp
TEL:046-866-3811(代表)

AUVの複数運用手法等の研究開発

 

 自律型無人探査機(AUV)を複数機運用するための技術を研究機関・民間企業が一体となって開発します。小型で機能を絞ったAUVを複数利用するシステムの開発を海上技術安全研究所が、特異点の重点調査用の多機能型のAUVを用いるシステムを海洋研究開発機構が行います。

 

吉田 弘
  • 国立研究開発法人海洋研究開発機構
  • 吉田 弘
  • 次世代海洋資源調査技術研究開発プロジェクトチーム
    AUV複数機システム開発ユニットリーダー
  • 海洋工学センター海洋技術開発部部長

 

計画概要(平成28年度で開発フェーズ終了)
 海洋資源調査で特異点の重点調査に用いる、高精度で多項目の観測が可能な高機能中型AUVの複数機同時運用システムを開発します。具体的には、海中から洋上または陸上への通信を仲介するために必要となる洋上中継器(ASV:Autonomous Surface Vehicle)と、このシステムに必要となる要素技術として、複数機のAUVと同時に通信可能な音響多重通信技術や、音響測位技術等の音響技術開発を行います。
 ASVの開発については、平成27年度までにASVの試作機の製作および制御システムを構築し、平成28年度に洋上における運動性能試験を行います。その後、平成30年度までに実証機を製作し、実海域試験においてAUV複数機運用システムを検証します。
 音響技術開発については、平成28年度までに基本構成の通信装置の試作を重ね、小型化・省電力化を図り、実証機を製作します。合わせて多重通信方式の試作機を製作し、AUV複数機運用に対する最適方式を選定・構築します。その後、平成30年度までに実機を製作し、多重通信方式については実証機に機能付加し、実海域試験において性能を検証します。低コスト音源の開発も進め、平成30年度には、多重音響通信を実証して、その技術を事業化へ展開します。

 

田村 兼吉
  • 国立研究開発法人海上・港湾・航空技術研究所
    海上技術安全研究所
  • 田村 兼吉
  • 研究統括監

 

計画概要

 広範囲の海域を調査するためには、比較的大型で重装備な調査船を使用する方法では困難です。そこで、作業船をベースとし、低コストの小型汎用自律型無人探査機(AUV)を複数機同時に運用できる高効率小型システムの確立を行います。

 

高効率小型システム
海上技術安全研究所 SIPホームページ
http://www.nmri.go.jp/sip/sip_index.html
 本研究では、海上技術安全研究所が中心となり、民間企業等と研究開発チームを組み、ハンドリングが容易な小型汎用AUV(長さ4m程度)、複数台のAUVを迅速に取り扱える投入・揚収システム、複数台のAUVを管理する洋上中継器(没水型複数管理用)等の研究開発を実施します。また、複数台の小型AUVと洋上中継器(没水型複数管理用)の協調行動システム等を研究開発し、実海域にて、これらの研究開発した全体システムを同時運用・実証します。
 研究開発を進めるに当たっては、常に実用化を意識し、既存AUV等を改造し、これを実海域での技術検証用プラットフォームとしても活用します。また、AUVを利用すると考えられるユーザーの意見を取り入れられる体制で研究開発を実施します。
 初年度から平成29年度にかけて、小型AUVと洋上中継器(没水型複数管理用)を開発し、平成30年度に高効率小型システムを完成させます。

 

 

▲ページトップへ