現在、黒潮が八丈島の南を流れる非大蛇行離岸流路が再び発達しています。九州東岸、四国の足摺岬、室戸岬、紀伊半島の潮岬では黒潮が岸の近くを流れています。 非大蛇行離岸流路は当面継続するでしょう。四国・室戸岬や和歌山・潮岬では接岸と離岸を繰り返すでしょう。4月には新たな小蛇行の発生により九州東岸、四国・足摺岬で離岸する可能性があります。 |
現状
図1と図2はJCOPE2で計算した3月14日と3月20日の黒潮の状態です。前週まで述べてきた黒潮小蛇行が東に進むことで生じた反時計回りの循環のため、黒潮は八丈島から伊豆諸島に沿うように北に流れていましたが、反時計回りの循環がさらに東に進むことで、黒潮が八丈島を南を流れる非大蛇行離岸流路が再発達しました(解説参照)。これは2月27日号、3月6日号、3月13日号の予測通りです。
九州東岸と四国・足摺岬と室戸岬でも黒潮が岸近くを流れていたのに加えて、紀伊半島の潮岬でも黒潮が岸に近づいてきました。
予測
図3と図4は4月20日と5月21日の予測です。黒潮が八丈島の南を流れる非大蛇行離岸流路は当面継続するでしょう。
黒潮の沖側に中規模な渦が何度かあらわれ、下流に流されるため、四国の室戸岬・紀伊半島は接岸とやや離岸を繰り返すでしょう。
4月に1度、5月に再度、九州東方に新たな小蛇行が発生し、下流に移動することで九州東岸と四国・足摺岬で大きく離岸する可能性があります。
図5は3月14日から5月21日までの予測をアニメーションにしたものです。
図5: 3月14日から5月21日までの予測のアニメーション。クリックして操作して下さい。途中で停止することもできます。
JCOPEの他の予測図についてはJCOPE のweb pageでご参照下さい。
より専門的な分析に関しては Kuroshio/Oyashio Watch(英語)をご覧下さい。