2015/04/11~06/18の予測(4/17 発表)

現在、黒潮が八丈島の南を流れる非大蛇行離岸流路が大きく発達しています。四国の室戸岬、紀伊半島の潮岬では黒潮が岸の近くを流れています。四国・足摺岬ではやや離岸気味です。
非大蛇行離岸流路は当面継続するでしょう。四国・室戸岬や和歌山・潮岬では接岸と離岸を繰り返すでしょう。4月前半には黒潮は九州東岸、四国・足摺岬に近づきますが、4月末には小蛇行が発生し、5月から6月にかけて九州東岸から紀伊半島・潮岬まで大きく離岸する可能性があります。

 

現状

図1と図2はJCOPE2で計算した4月11日と4月17日の黒潮の状態です。現在黒潮は、八丈島を南を流れる非大蛇行離岸流路が大きく発達しています。3月27日号で述べた時計まわりの暖水渦が東海沖に存在しています。
四国の室戸岬、紀伊半島の潮岬で黒潮が岸に近づいています。四国・足摺岬ではやや離岸気味でしたが、しだいに岸に近づいているものとみられます(4月3日解説参照)。

図1: 4月11日の推測値

図1: 4月11日の推測値。矢印は流れ(メートル毎秒)、色は海面高度(メートル)。海面高度が低いところは海面水温が低いと言うおおまかな関係があります。

 

図2: 4月17日の予測値。

図2: 4月17日の予測値

 

予測

図3と図4は4月30日と6月18日の予測です。黒潮が八丈島の南を流れる非大蛇行離岸流路は当面継続するでしょう。
黒潮の沖側に中規模な渦が何度かあらわれ、下流に流されるため、四国の室戸岬・紀伊半島は接岸とやや離岸を繰り返すでしょう。
いったん黒潮は九州東岸、四国・足摺岬に近づくと予測しています。一方、4月末には九州東方に小蛇行が発生し(図3)、下流に移動することで5月から6月にかけて九州東岸から紀伊半島・潮岬まで大きく離岸する可能性があります(図4)。
図5は4月11日から6月18日までの予測をアニメーションにしたものです。

図3: 4月30日の予測値

図3: 4月30日の予測値

 

図4: 6月18日の予測値

図4: 6月18日の予測値

 


図5: 4月11日から6月18日までの予測のアニメーション。クリックして操作して下さい。途中で停止することもできます。

 


JCOPEの他の予測図についてはJCOPE のweb pageでご参照下さい。
より専門的な分析に関しては Kuroshio/Oyashio Watch(英語)をご覧下さい。

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