現在、黒潮が八丈島の南を流れる非大蛇行離岸流路が再び発達しています。東海沖では冷水渦と暖水渦が西に進んでいます。九州東岸、四国の足摺岬、室戸岬、紀伊半島の潮岬では黒潮が岸の近くを流れています。 非大蛇行離岸流路は当面継続するでしょう。四国・室戸岬や和歌山・潮岬では接岸と離岸を繰り返すでしょう。4月に小蛇行が発生し、5月に九州東岸、四国・足摺岬で離岸する可能性があります。 |
現状
図1と図2はJCOPE2で計算した3月21日と3月27日の黒潮の状態です。現在黒潮は、八丈島を南を流れる非大蛇行離岸流路が再発達しています(前回解説参照)。黒潮は伊豆諸島の東から北に向かって岸まで流れ、その一部が東海沖に流れ込んでいましたが(図1)、それがちぎれる形で時計回りの暖水渦と反時計回りの冷水渦が生じており、西に進んでいます(図2)。
九州東岸、四国・足摺岬と室戸岬、紀伊半島の潮岬で黒潮が岸に近づいています。
予測
図3と図4は4月21日と5月28日の予測です。黒潮が八丈島の南を流れる非大蛇行離岸流路は当面継続するでしょう。
黒潮の沖側に中規模な渦が何度かあらわれ、下流に流されるため、四国の室戸岬・紀伊半島は接岸とやや離岸を繰り返すでしょう。
4月に九州東方に新たな小蛇行が発生し、下流に移動することで5月に九州東岸と四国・足摺岬で大きく離岸する可能性があります。
図5は3月21日から5月28日までの予測をアニメーションにしたものです。
図5: 3月21日から5月28日までの予測のアニメーション。クリックして操作して下さい。途中で停止することもできます。
JCOPEの他の予測図についてはJCOPE のweb pageでご参照下さい。
より専門的な分析に関しては Kuroshio/Oyashio Watch(英語)をご覧下さい。