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話題の研究 謎解き解説

海流変動で、日本や台湾に流れ着くシラスウナギが減少

【目次】
一生で数千㎞を回遊するウナギ
JCOPE2で海流を再現し、ウナギに見立てた粒子の挙動を解析
日本や台湾にたどり着くシラスウナギが減少
原因のひとつは、海流変動
人に興味を持ってもらえる新発見をしたい

人に興味を持ってもらえる新発見をしたい

チャンさんは、どのように研究の道へ進んだのですか?

実は、もともとは高校の先生を目指して台湾の師範大学で学んでいました。しかし4年生の時に教授にお誘いいただきモデルを使って台風と海流の研究をはじめたところ、「あなたは研究に向いています」と言われ、大学院へ進学しました。

今更大変失礼なのですが、チャンさんはウナギではなく、もとはモデルなどの物理屋さんだったのですね。

はい。博士課程ではアメリカの大学院にも籍を置いて海洋物理の研究をしました。

台湾に帰国後、学位をいただき、ポスドクを経て大学の助教になりました。ウナギの研究を始めたのは、この助教時代に訪問したカナダの大学で、ウナギの研究をするフランス人の女性研究者と出会ったことがきっかけです。共同研究をする中で、ウナギという生態がおもしろいと率直に思いました。

台湾に帰国後ほどなくして准教授になりましたが、日本人研究者との結婚を機に2017年に来日しました。

そうだったのですね!

ウナギは日本で暮らし始めてから初めて食べました。台湾ではウナギはあまり食べないのです。最初は少し怖かったですが、食べてみるとおいしかったです。

それは良かったです。最後に、チャンさんはどのようなスタンスで研究に取り込まれているのか教えてください。

新しいことを発見したいと思いながら研究しています。それが人に興味を持ってもらえることなら、なお良いと思っています。

ありがとうございました。これからの日本での生活が、うなぎ上りに楽しい日々になることを祈願しております。