■MISMO 集中観測 日報
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11月24日(金)
「みらい」
"係留系回収完了"
曇りのち晴れ
日中北西の風、3-5m/sec。夕方以降は南風、6-8m/sec。波高1.5m。
観測概況:
3時間毎のラジオゾンデ観測、各種連続観測実施。
係留系の回収作業前後にそれぞれ1度ずつCTDを500mまで実施。
23時30分より水深200mまでのCTD観測を24時間、1時間間隔で観測開始。
06時13分、赤道上、東経79度のインド洋小型トライトンブイ回収作業開始
06時21分、作業艇出発(06時39分戻り)
06時33分、音響切り離し装置作動、切り離し成功
07時50分、揚収作業開始
11時17分、最後の切り離し装置がデッキに揚収され回収作業完了
12時02分、中層ADCP係留系回収作業開始
12時21分、音響式切り離し装置作動、切り離し成功
13時15分、切り離し装置直上のガラス球浮上確認
13時16分、作業艇出発(13時37分戻り)
13時31分、揚収作業開始
15時10分、すべてデッキに揚収され回収作業完了
衛星画像によれば、赤道のやや南を中心にインド洋全域に雲域が存在している。
コメント:
雨上がりの中(写真1)、2基目のインド洋小型トライトンブイの回収作業が
開始された(写真2)。一昨日、経験を積み作業全体の流れを把握できている
ため、どの作業も若干早めに消化されていった。しかしながら、途中で珍客が
現われた(写真3)。国籍不明の漁船が引き寄せる係留系の方向に進んできて
いた。そこで、無線で航路を変更するよう要請し、同時に警笛を鳴らして前方
にそのまま進まぬよう知らせた。やがてその漁船は進路を変更し、本船としば
らく並行して走ったあと、どこかへ行ってしまった。
午後は引き続き、中層ADCP係留系の回収が行われた。
デッキの作業風景以外の写真を1枚。音響式の切り離し装置でケーブルがシン
カーから離れ、ガラス球の浮力によって浮上する。船上では浮上する切り離し
装置に船底から信号を送り続け、どこに浮上するかを監視する。そして、ブリッ
ジ(船の操船を行うところ、写真4)ではキャプテンがその動きや潮の流れな
どを考慮しながら、船の位置を調整してゆく。今回の場合、右舷に浮上させ、
作業艇により、船上に引き上げるための索を取り付け、デッキへとその索を引
き渡す。これに適した位置へと船を誘導してゆく。
本日の2つの係留系の回収により、レグ1で予定されていた係留系の作業はす
べて完了した。
モルディブ寄港まで3日。これまでの分析結果などデータの集約を下船までに
終えるため、専らPCに向って処理をしたり(写真5、6)、分析機器のメンテ
ナンスや片付けなどの作業(写真7)へと仕事の重点はシフトしてゆく。