更新日:2021/11/30

計画研究紹介

A02-5 ハイブリッド海洋観測:黒潮続流域の循環変動とその大気・生物地球化学への影響

研究代表者 岡 英太郎*(東京大学・准教授)
研究分担者 須賀利雄* 東北大学・教授)、細田滋毅* (海洋研究開発機構・グループリーダー)、川合義美* (海洋研究開発機構・グループリーダー代理)、小橋史明* (東京海洋大学・教授)、遠山勝也* (気象庁気象研究所・主任研究官)
PD研究員 西川はつみ# (東京大学・特任研究員)
研究協力者 杉本周作* (A03-9分担),石井雅男 (気象庁気象研究所・主任研究官),伊藤大樹 (水産研究・教育機構・研究員), 井上龍一郎 (海洋研究開発機構・主任研究員),内田裕 (海洋研究開発機構・主任技術研究員),纐纈慎也 (海洋研究開発機構・グループリーダー)、 小嶋 惇 (気象庁・技術専門官),笹野大輔 (気象庁・気候リスク対策官),佐藤佳奈子 (海洋研究開発機構・技術主任), 中野俊也 (NPO法人 長崎海洋産業クラスター形成推進協議会・所長),本多牧生 (海洋研究開発機構・上席研究員) ,桂将太* (スクリプス海洋研究所・ポスドク研究員),鋤柄千穂* (東京海洋大学・特任助教),小杉如央* (気象庁気象研究所・主任研究官),小野恒 (気象庁気象研究所・研究官),熊本雄一郎 (海洋研究開発機構・主任研究員)
[学位:*海洋学,#気象学]

黒潮および黒潮続流南方の再循環域、並びに黒潮続流から北側に切離する暖水渦の中では、冬季に大量の熱が大気に奪われ、深さ数百mに及ぶ海洋混合層が形成される。再循環域の厚い混合層は「亜熱帯モード水」として、水温・塩分偏差や大量の二酸化炭素とともに亜表層に沈みこむが、その一部は数年以上のタイムスケールで海面に再出現し、大気にフィードバックを与え得ると考えられている。そのような3次元循環の解明は、長期変動・温暖化予測のために不可欠である。本課題では、黒潮再循環域に水温・塩分・溶存酸素・pHセンサー付プロファイリングフロート13台と水温・塩分・酸素センサーを搭載したグライダー2台を展開し、これら最新鋭の自働測器で2年間にわたり亜熱帯モード水の集中観測を行うことにより、

  1. 亜熱帯モード水の詳細な形成・輸送・変質・散逸過程、及びそれらと更に細かなメソスケール・サブメソスケールの現象との関わりを明らかにする 【A02-6班との連携】
  2. 形成域から亜熱帯モード水とともに海洋内部に取り込まれた水温・塩分・溶存酸素偏差が下流域の海面にどのように再出現するか、そして再出現域での大気海洋相互作用や表層生物地球化学過程にどのような影響を与え得るのかを調査する 【A01-2・A02-4・A02-6班との連携】
  3. 黒潮再循環域表層の生物地球化学過程、特に酸素極大層の形成過程の実態を把握しメカニズムを探るとともに、酸素極小層の構造と変動から黒潮再循環域周辺における中層循環の実態を解明する。
  4. さらに、黒潮続流北側の暖水渦も海面水温分布などを通して大気循環や雲形成に影響を及ぼし得るが、その発達・減衰過程には未解明の点が多い。 そこで、

  5. A02-4班と連携して船舶観測を実施し、投棄式水温・塩分計を用いた超高解像度観測から、暖水渦の発達・減衰に関わるサブメソスケールの変動を調べるとともに、暖水渦の発生に関わる黒潮続流からの切離過程を調査する。【A01-1・A01-2・A02-4・A02-6・A02-7班との連携】