更新日:2023/05/02

計画研究紹介

A03-8 中緯度域の気候変動のメカニズム解明と予測可能性

研究代表者 望月崇#(九州大学・准教授)
研究分担者 小坂優#(東京大学・准教授),森正人#(九州大学・助教),今田由紀子#(東京大学・准教授),宮川知己#(東京大学・准教授)
PD研究員 張 暁琳*(九州大学・助教),安藤雄太#(九州大学・学術研究員)
研究協力者 谷本陽一*(A02-7分担),田口文明#(A02-6分担),中村尚#(A02-7代表),渡部雅浩#(東京大学・教授),水田亮#(気象庁気象研究所・主任研究官),行本誠史#(気象庁気象研究所・部長),塩竈秀夫#(国立環境研究所・室長),小玉知央#(海洋研究開発機構・研究員),升永竜介#(海洋研究開発機構・研究員),戸田賢希#(東京大学・特任研究員)宮本歩#(カリフォルニア大学スクリプス海洋研究所・Postdoctoral Scholar),高須賀大輔(東京大学・特任助教)
[学位:*海洋学,#気象学]

温暖化予測研究の国際標準である大気海洋結合モデル相互比較プロジェクト(CMIP)に対応する気候シミュレーションを活用すると同時に、それを基盤として機動性が高い多種多様な気候シミュレーションも併用しながら、中緯度気候や大気海洋相互作用の理解をその長期的変動や変調、予測可能性に拡張していく。CMIPに参加する日本の地球温暖化予測研究グループとの連携の下、特に、従来は解析困難であった高い空間解像度/長期間のシミュレーション及び観測データを活用することにより、変わりゆく気候における中緯度海洋の気候学的能動性やその物理プロセスを解き明かす。

  1. 高解像度の大気大循環モデルによる研究:従来よりも高い解像度の海洋観測データを用いた長期の高解像度大気モデルシミュレーションによって、海洋前線変動等の微細な海洋変動から中緯度気候システムへの能動的な働きについて、中長期的な変化傾向とともに物理メカニズム解明に取り組む。【A02-7班と連携】
  2. 高解像度の大気海洋結合モデルによる研究:高解像度化した大気海洋結合モデルの長期シミュレーションによって、黒潮親潮続流域をはじめとした中緯度の気候変動の支配的な物理メカニズムや予測可能性に対して、小さな時空間スケールの大気海洋結合プロセスが持つ役割を理解する。【A02-6班と連携】
  3. 観測データを融合した大気海洋結合モデルによる研究:大気海洋結合モデルに観測データを融合した気候シミュレーションや地球温暖化予測データ、観測データ等の相互比較によって、中緯度海洋に関わるグローバルな遠隔影響や十年規模変動、さらに温暖化による変調などに関わる物理メカニズムを解明する。【A02-6・A02-7班と連携】
  4. CMIP気候シミュレーションとの相補的情報交換:効果的なデータ利活用のため、CMIPに貢献する日本の気候モデル開発グループと緊密に情報交換する。【A03-9班と連携】