高分解能予測JCOPE-T DAの開始にともない、
- JCOPE-T DAによる短期予測(10日先)
- JCOPE2Mによる長期予測(2か月先)
を行っています。
ここでは9月10日までのJCOPE-T DAによる短期予測を解説します。短期予測では、黒潮の沿岸への影響がテーマです。
現状と予測
図1・2・3はJCOPE-T DAで計算した9月2日・9月6日・9月9日の黒潮の状態です(1日平均)。
黒潮は東海沖で大きく離岸しており、黒潮大蛇行[1]と呼ばれる状態になっています(A)。大蛇行が続くと予測しています(図1~3)。先週の予測通り、黒潮大蛇行の南端から小さな渦(A’)がちぎれています。。黒潮大蛇行の長期的な見通しについては黒潮長期予測をご覧ください。大蛇行にともない紀伊半島・潮岬でも離岸が続きます(B)。
四国・足摺岬(D)ではやや黒潮が近づいている状態です(図1)。ついで、四国の室戸岬(C)にやや近づきそうです(図2)。
黒潮は三宅島付近を流れています(E)。伊豆半島では黒潮が近づいた状態が続きそうです(G,E)。
黒潮が房総半島から離れています(F, 図1)。房総半島では離岸が続くと予測しています(図2~3)。
九州の西から、次に東でも水温が急激に冷たくなるのは台風9号、台風10号の影響です。台風については予測が変化する可能性があるので最新の予測情報を入手してください。
図4は8月31日午前9時から9月10日午前9時までの予測のアニメーションです。JCOPE-T DAは潮の満ち引きも計算しているので、1時間毎の図でアニメーションにしています。
JCOPE-T DAの予測は毎日更新されており、最新の予測はJAXAのサイトをご覧ください。図の見方は「JAXAと共同で新しい海洋予測を開始」で解説しています。
図4: 8月31日午前9時から9月10日午前9時までの1時間毎の予測のアニメーション。クリックして操作してください。全画面表示にしたり、途中で停止したりできます。
JCOPE-T DAは、宇宙航空研究開発機構(JAXA)の地球観測研究センター(EORC)と共同で、土曜日を除く毎日更新を行っています(解説参照)。