高分解能予測JCOPE-T DAの開始にともない、
- JCOPE-T DAによる短期予測(10日先)
- JCOPE2Mによる長期予測(2か月先)
を行っています。
ここでは11月5日までのJCOPE-T DAによる短期予測を解説します。短期予測では、黒潮の沿岸への影響がテーマです。
現状と予測
図1・2・3はJCOPE-T DAで計算した11月4日・11月8日・11月12日の黒潮の状態です(1日平均)。
黒潮大蛇行[1]と呼ばれる状態になっていましたが、大蛇行から渦が大きくちぎれ離れつつあります(A, 図1~3)。渦が遠ざかるにつれて、潮岬(B)で潮岬での接岸しています(図1, 長期予測も参照)。
短期予測では長期予測と異なり、小蛇行(G)が大きく発達して大蛇行なると言っても良いくらいの予測ですが、人工衛星の観測との比較を見る限り、過大評価している可能性があります。
潮岬の東では、熊野灘(E)では北寄り、八丈島(●)では南寄り、房総半島付近では北寄りに流れると予測しています(図1~3)。
四国の室戸岬(C)と足摺岬(D)では小蛇行(G)の影響を受けて、離岸していますが、東から伸びた暖水が近づきそうです(図1~3)。
図4は10月26日午前9時から11月5日午前9時までの予測のアニメーションです。JCOPE-T DAは潮の満ち引きも計算しているので、1時間毎の図でアニメーションにしています。
JCOPE-T DAの予測は毎日更新されており、最新の予測はJAXAのサイトをご覧ください。図の見方は「JAXAと共同で新しい海洋予測を開始」で解説しています。
図4: 11月3日午前9時から11月13日午前9時までの1時間毎の予測のアニメーション。クリックして操作してください。全画面表示にしたり、途中で停止したりできます。
JCOPE-T DAは、宇宙航空研究開発機構(JAXA)の地球観測研究センター(EORC)と共同で、土曜日を除く毎日更新を行っています(解説参照)。