ポイント1. 黒潮流路「短期(10日)予測」は黒潮大蛇行の位置と形状を再現できていました。
ポイント2. 黒潮「長期(1か月)予測」は1月上旬の黒潮大蛇行の位置を海洋速報流軸より西寄りに予測していました。
短期予測
今回は
2021年1月15日までの黒潮「短期」予測 (2021年1月6日発表) で紹介している予測(JCOPE-T DAモデルを紹介)について示します。まず現況予測結果を図1に示します。
現況予測の結果は(緑線)は海洋速報の結果(黒線)をほぼ再現できていたことがわかります。黒潮流路は大蛇行といえる状況でした。その後の短期予測(図2)では
大蛇行の先端が南東方向にやや細長くのびる様子を予測できていました。
長期予測
次に、長期予測(JCOPE2Mモデルの結果を紹介)
2021年2月10日までの黒潮「長期」予測(2020年12月9日発表)
2021年2月18日までの黒潮「長期」予測(2020年12月16日発表)
2021年2月26日までの黒潮「長期」予測(2020年12月23日発表)
に対応する結果の予測を見てみます(図3)。
図3. 「海洋速報」黒潮流軸(黒線)とJCOPE2M黒潮流軸(色線)。左:2021年1月6日。右:2021年1月11日。
おおよそ1か月前からの予測は、黒潮大蛇行の位置を海洋速報流軸に比べて西寄りに予測しすぎていました。この理由は、図4に示すように予測の出発点となる1か月前現況の黒潮蛇行の位置を西寄りに再現していたからでした。