黒潮大蛇行が始まって約4年10か月目に入っており、過去最長期間になっています。黒潮大蛇行はまだ継続すると予測していますが、渦がちぎれやすい不安定な状態です。 |
高分解能予測JCOPE-T DAの開始にともない、
- JCOPE-T DAによる短期予測(20日先)
- JCOPE2Mによる長期予測(2か月先)
を行っています。
ここでは7月15日までのJCOPE2Mによる長期予測を解説します。長期予測では、黒潮大蛇行の予測がテーマです。
予測
図1は2022年5月6日の状態の推測値、図2・3は6月15日・7月15日の予測です。
黒潮は大蛇行状態が続いています(図1)。2017年8月に始まった黒潮大蛇行は今月で期間が約4年10か月目に入っており、観測史上最長になっています(「黒潮大蛇行が観測史上最長期間に」)。
大蛇行から渦(C’)がちぎれると予測されています。そのため蛇行が縮小し(図2)、その後に東に移動する(図3)という予測になっています。このような傾向が続くと大蛇行が減衰する徴候となる可能性があります。
2月にちぎれた渦(A 最近の黒潮大蛇行と5月12日までの「長期」予測参照)は九州南東で黒潮にくっついており、吸収されていくと予測されています(図1~3)。
房総半島では、黒潮が比較的低い緯度で東に進むようになり、一時期離岸が拡大すると予測しています(図2, B)。
図4は、2022年5月6日から7月15日までの予測をアニメーションにしたものです。
図4: 2022年5月6日から7月15日までの予測のアニメーション。クリックして操作してください。途中で停止もできます。
JCOPE2Mは4日毎に更新を行っています(解説参照)。JCOPE2Mの他の予測図についてはJCOPE のweb pageでご参照ください。図の見方は連載: JCOPE2解析・予測画像の見方で解説しています。