高分解能予測JCOPE-T DAの開始にともない、
- JCOPE-T DAによる短期予測(20日先)
- JCOPE2Mによる長期予測(2か月先)
を行っています。
ここでは6月5日までのJCOPE-T DAによる短期予測を解説します。短期予測では、黒潮の沿岸への影響がテーマです。
現状と予測
図1・2・3はJCOPE-T DAで計算した2022年5月16日・5月26日・6月5日の黒潮の状態です。水位0.3mの位置に太線を黒潮の流軸の推定値として加えています。
黒潮大蛇行(A)が続いています(長期予測も参照)。南端から渦がちぎれると予測されていますが(図3 A’)、ちぎれる渦の大きさは長期予測より小さいです。
伊豆付近でやや離岸が大きい部分(B)は次第に東にぬけていきます。
黒潮が北上する位置は次第に東に移動して(図2)、その後に西に戻る(図3)、と予測しています(C)。
四国・足摺岬では黒潮が大きく離岸していましたが、黒潮が近づく(D)と予測しています。
九州南東で黒潮大蛇行からちぎれた渦が吸収されたため(長期予測を参照)、黒潮が離岸しています(E)。
図4は5月16日午前9時から6月5日午前9時までの予測のアニメーションです。JCOPE-T DAは潮の満ち引きも計算しているので、1時間毎の図でアニメーションにしています。
図4: 2022年5月16日午前9時から6月5日午前9時までの1時間毎の予測のアニメーション。黒太線は日平均海面水位0.3mの等値線で、黒潮流軸の指標。クリックして操作してください。全画面表示にしたり、途中で停止したりできます。
JCOPE-T DAは、宇宙航空研究開発機構(JAXA)の地球観測研究センター(EORC)と共同で、土曜日を除く毎日更新を行っています(解説参照)。