黒潮大蛇行が始まって5年目になり、過去最長期間になっています。蛇行は渦がちぎれやすく不安定だと予測していますが、黒潮大蛇行が終わるようなことはなさそうです。 |
高分解能予測JCOPE-T DAの開始にともない、
- JCOPE-T DAによる短期予測(20日先)
- JCOPE2Mによる長期予測(2か月先)
を行っています。
ここでは10月3日までのJCOPE2Mによる長期予測を解説します。長期予測では、黒潮大蛇行の予測がテーマです。
予測
図1は2022年7月25日の状態の推測値、図2・3は9月3日・10月3日の予測です。
黒潮は大蛇行状態が続いています(図1)。2017年8月に始まった黒潮大蛇行は今月で期間が5年目になっており、観測史上最長になっています(「黒潮大蛇行が観測史上最長期間に」)。
大蛇行から渦がちぎれやすいと見られる不安定な状態ですが、仮にちぎれても再びくっつく程度でとどまり(図1~4)、黒潮大蛇行は継続すると予測しています。ただ短期予測モデルでも渦のちぎれに関しては予測がゆれていますが、黒潮大蛇行は継続すると予測しています。
房総半島(B)では離岸したり接岸したりと変化する予測です。九州南東(C)では小蛇行が発達すると予測されています(図3)。
図4は、2022年7月25日から10月3日までの予測をアニメーションにしたものです。
図4: 2022年7月25日から10月3日までの予測のアニメーション。クリックして操作してください。途中で停止もできます。
JCOPE2Mは4日毎に更新を行っています(解説参照)。JCOPE2Mの他の予測図についてはJCOPE のweb pageでご参照ください。図の見方は連載: JCOPE2解析・予測画像の見方で解説しています。