2022年12月14日までの黒潮「長期」予測(2022年10月12日発表)

黒潮大蛇行が始まって5年目3か月目になり、過去最長期間になっています。黒潮大蛇行は継続すると予測しています。ただし渦がちぎれるなどの可能性もあります。

高分解能予測JCOPE-T DAの開始にともない、

を行っています。

ここでは12月14日までのJCOPE2Mによる長期予測を解説します。長期予測では、黒潮大蛇行の予測がテーマです。

予測

図1は2022年10月5日の状態の推測値、図2・3は11月14日・12月14日の予測です。

黒潮は大蛇行状態が続いています(図1)。2017年8月に始まった黒潮大蛇行は今月で期間が5年3か月目になっており、観測史上最長になっています(「黒潮大蛇行が観測史上最長期間に」)。

黒潮大蛇行から渦がちぎれる可能性がある予測になっていますが(図3 C’)、まだ2か月先なので不確実です。仮にちぎれても黒潮にくっつき、黒潮大蛇行は続きそうです。

房総半島(B)では離岸したり接岸したりと変化する予測です。

九州南東(A)では小蛇行が発達すると予測しています(図3)。

図4は、2022年10月5日から12月14日までの予測をアニメーションにしたものです。

図1: 2022年10月5日の推測値。矢印(ベクトル)は海面近くの流れの向き(メートル毎秒, 長いほど速い流れ)、色は海面水位(メートル, 相対値)。赤丸()が八丈島の位置。海面高度が低いところは海面水温が低いおおまかな関係があります。

 

Fig2

図2: 図1に同じ。ただし11月14日の予測値。

 

Fig3

図3: 図1に同じ。ただし12月14日の予測値。

 

図4: 2022年10月5日から12月14日までの予測のアニメーション。クリックして操作してください。途中で停止もできます。



JCOPE2Mは4日毎に更新を行っています(解説参照)。JCOPE2Mの他の予測図についてはJCOPE のweb pageでご参照ください。図の見方は連載: JCOPE2解析・予測画像の見方で解説しています。