高分解能予測JCOPE-T DAの開始にともない、

• JCOPE-T DAによる短期予測(20日先)
• JCOPE2Mによる長期予測(2か月先)

を行っています。

ここでは3月11日までのJCOPE-T DAによる短期予測を解説します。短期予測では、黒潮の沿岸への影響がテーマです。

現状と予測

図1・2・3はJCOPE-T DAで計算した2月20日・3月1日・3月11日の黒潮の状態です。

黒潮大蛇行(A)が続いています(長期予測も参照)。

伊豆半島付近と房総半島付近では黒潮が近づいています(図1～2 B, C) 。Bから暖水が西に分岐しています(図1, 図4も参照) 。今後 、いったん強まった後(図2) 、弱まりそうです(図3) 。

四国付近(D)では、黒潮が足摺岬からやや離れています(図1) 。九州南東には小蛇行があります。小蛇行の下流への動きとともに、黒潮は離れますが、黒潮から切り離された暖水は残るという予測です(D’, 図2～3) 。黒潮蛇行は南にのびた形になるとよそくされています(図3, A) 。

図4は2月20日午前9時から3月11日午前9時までの予測のアニメーションです。JCOPE-T DAは潮の満ち引きも計算しているので、1時間毎の図でアニメーションにしています。

 

 

 

図4: 2024年2月20日午前9時から3月11日午前9時までの1時間毎の予測のアニメーション。クリックして操作してください。全画面表示にしたり、途中で停止したりできます。

 

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今週のハイライト: 沿岸の分枝流

JAXAひまわりモニタ・海中天気予報のサイト　(「JAXAひまわりモニタ・海中天気予報のサイトがリニューアル」)から特徴的な図を毎週紹介します。黒潮親潮ウォッチは1週間に一回の更新ですが、海中天気予報のサイトではほぼ毎日予測が更新されます。

図5は2月20日の人工衛星「ひまわり」による海面水温の観測値とモデルによる流れの推定値です。

黒潮がやや沿岸から離れていても、暖水が分岐流の形でのびており(a, b, c, d) 、沿岸に近づいています。