2024年9月26日までの黒潮「長期」予測(2024年7月24日発表)

黒潮大蛇行が始まって約6年12か月目で、過去最長期間になっています。一時不安定になる可能性もありますが、黒潮大蛇行が続き、期間が7年を越えることは確実です。

高分解能予測JCOPE-T DAの開始にともない、

を行っています。

ここでは9月26日までのJCOPE2Mによる長期予測を解説します。長期予測では、黒潮大蛇行の予測がテーマです。

予測

図1は2024年7月18日の状態の推測値、図2・3は2024年8月26日、9月26日の予測です。

黒潮は大蛇行状態が続いています(図1, C)2017年8月に始まった黒潮大蛇行は期間が6年12か月目になっており、観測史上最長になっています(「黒潮大蛇行が観測史上最長期間に」) 。渦(図3 A’)がちぎれるなど、一時不安定になる可能性がありますが、まだ先のことなので不確実です。仮に図3のように渦がちぎれても、まだ黒潮が紀伊半島から大きく離れており、黒潮大蛇行は続く予測です。予測通り黒潮大蛇行が続けば、期間が7年を越えることになります。

八丈島()の北を流れる流路が続くと予測しています(図1~3, B)

黒潮が四国・足摺岬に近づいた状態から(図1 C)、四国から離れた状態に変化すると予測されています(図2~3)。

図4は、2024年7月18日から9月26日までの予測をアニメーションにしたものです。

Fig1

図1: 2024年7月18日の推測値。矢印(ベクトル)は海面近くの流れの向き(メートル毎秒, 長いほど速い流れ)、色は海面水位(メートル, 相対値)。赤丸()が八丈島の位置。海面高度が低いところは海面水温が低いおおまかな関係があります。

 

Fig2

図2: 図1に同じ。ただし2024年8月26日の予測値。

 

Fig3

図3: 図1に同じ。ただし2024年9月26日の予測値。

 


図4: 2024年7月18日から2024年9月26日までの予測のアニメーション。クリックして操作してください。途中で停止もできます。



JCOPE2Mは4日毎に更新を行っています(解説参照)。JCOPE2Mの他の予測図についてはJCOPE のweb pageでご参照ください。図の見方は連載: JCOPE2解析・予測画像の見方で解説しています。