高分解能予測JCOPE-T DAの開始にともない、
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- JCOPE-T DAによる短期予測(20日先)
 - JCOPE2Mによる長期予測(2か月先)
 
 
を行っています。
ここでは5月12日までのJCOPE-T DAによる短期予測を解説します。短期予測では、黒潮の沿岸への影響がテーマです。
現状と予測
図1・2・3はJCOPE-T DAで計算した4月22日・5月2日・5月12日の黒潮の状態です。
黒潮大蛇行(A)が続いています(図1, 長期予測も参照)。
黒潮大蛇行から渦がちぎれており(A’)、蛇行が大幅に小さくなっています(A)。ただ、まだ黒潮が紀伊半島の潮岬から離れており大蛇行が終わったとまでは言えません(図5も参照)。
今後は大蛇行が再発達するかが注目点になります。予測は蛇行が再発達すると予測しています。渦のちぎれかたが観測(図5)よりも小規模なので、短期予測の再発達は過大評価の可能性があります。再発達がもっとゆっくりな今週の長期予測の結果も参照してください。
図4は4月22日午前9時から5月12日午前9時までの予測のアニメーションです。JCOPE-T DAは潮の満ち引きも計算しているので、1時間毎の図でアニメーションにしています。



図4: 2025年4月22日午前9時から5月12日午前9時までの1時間毎の予測のアニメーション。クリックして操作してください。全画面表示にしたり、途中で停止したりできます。
今週のハイライト: ちぎれそうな大蛇行
図5はJAXAひまわりモニタ・海中天気予報のサイトで見た、人工衛星「ひまわり」で観測された4月21日の海面水温です。
大蛇行から渦がちぎれており(A)、黒潮はまっすぐに流れる形になっています。しかし、紀伊半島の潮岬から黒潮はまだ離れており、黒潮大蛇行が終わったとまでは言えません。このまま大蛇行が終わっていくか、蛇行が再発達していくか、今後の変化に注目です。

JCOPE3Mは水平1/12度の分解能で2か月先までの予測を行っています。予測は毎日更新されています。