| 黒潮は八丈島の北を通る接岸流路が続くと予測しています。小蛇行の移動が注目点ですが、今のところ大きく発達する様子はうかがえません。 |
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- JCOPE-T DAによる短期予測(20日先)
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- JCOPE3Mによる長期予測(2か月先)
を行っています。
ここでは7月12日までのJCOPE3Mによる長期予測を解説します。長期予測では、黒潮の蛇行の予測がテーマです。
予測
図1は2026年5月11日の現況の推定、図2・3は6月12日、7月12日の予測です。
黒潮は八丈島付近の北寄りを流れています(A 図1, 図6も参照)。
黒潮は、八丈島の北を流れ、接岸流路が続くと予測しています(A 図2~3) 。
今後の予測のもう一つの注目点は九州東方の小蛇行(図1 C)です。これが成長した場合、黒潮の蛇行が大きくなるきっかけになる可能性があります。下流に移動しますが、あまり発達しないと今のところ予測しています(図2〜3) 。
図4は、2026年5月11日から7月12日までの予測をアニメーションにしたものです。



図4: 2026年5月11日から7月12日までの予測のアニメーション。クリックして操作してください。途中で停止もできます。
観測で見る黒潮流路
黒潮大蛇行の特徴の一つは、黒潮が潮岬から離れていることです。黒潮が潮岬から離れているかを観測で見る良い方法として、串本と浦神の潮位差を見るという方法が知られています(「潮岬への黒潮接岸判定法は?: 串本・浦神の潮位差」参照)。黒潮が紀伊半島に近づくと潮位差は大きくなり、黒潮が紀伊半島から離れると潮位差は小さくなります。現在、潮位差が比較的大きいことは、黒潮が接岸していることを示唆しています。予測通りであれば、このまま高い値が続きます。ただし、小蛇行Cが通過する時は、値が一時的に下がる可能性があります。
八丈島の南を黒潮が通ると、八丈島の潮位が下がることが知られています(「黒潮が八丈島の南を流れているのをどうやって観測で確認するの?」参照)。直近では、値が上昇した後、高い値でとどまっており、八丈島の北を流れていることがわかります。予測が正しければ、高い値が続く見込みです。


参考: アンサンブル予測
JCOPEでは、上記の予測の他に、予測初期の条件を変えて予測値がどれくらいの幅で変わるかという予測実験も行っています(JCOPE3Fによるアンサンブル予測)。
下の参考図は2か月先の黒潮の予測です。全24通りの予測を実施しています。図3のような状況を反映して、黒潮が八丈島(●)の近くから北寄りに流れる予測がほとんどです。ただし、八丈島の南を流れる予測もいくつかあり(ケース18や21)、離岸流路になる可能性も少しあります。
図1~3で注目している小蛇行Cが大きく発達する予測はあまりありませんが、やや大きめの蛇行になっている予測もあります(ケース 19や21)。

JCOPE3Mは水平1/12度の分解能で2か月先までの予測を行っています。予測は毎日更新されています。
2026年7月12日までの黒潮「長期」予測(2026年5月15日発表)