| 親潮は冷たいですが、東北沖で暖水渦の影響が続いています。今後も暖水渦の影響が続き、黒潮続流が北上する可能性があります。 |
見通し(長期予測)
海洋予測モデルJCOPE3Mで、約2か月先までの予測を行っています。
図1左はJCOPE3Mによる水深10メートルでの、4月26日の水温(色、℃)と流れ(矢印)です。右が同じ日の平年の値です[1]。
黒潮続流は平年(図1右)よりもやや高い緯度を流れ、高い水温になっています(C, D。 図5も参照)。
親潮自体は千島周辺で平年よりも強く、冷たくなっています(B)。平年よりも強いものの、黒潮由来の時計回りの暖水渦Aの存在のため(図5も参照)、東北沿岸近くでは南下しにくく、沖合で南下しています。
気象庁の親潮の面積の時系列を見ると、2024年に比べれば親潮の勢力は大きくなっていますが、それでも平年を下回っています。2025年に比べても小さいほどです。
今後の予測(図2~3)では、暖水渦(A)の影響が続くだけでなく、黒潮続流(C)から暖水が伸びてきて、暖水を大きく北に運ぶ可能性がありそうです。
図4は2026年4月26日から6月27日までの予測をアニメーションにしたものです。



図4: 図1に対応する2026年4月26日から2026年5月27日までの予測のアニメーション。クリックして操作してください。途中で停止もできます。
短期予測
長期予測(JCOPE2M, 約9kmメッシュ)よりも高分解能のモデル(JCOPE-T DA, 約3km)による20日予測のアニメーションを、YouTubeに1週間に一度の間隔で掲載しています。親潮ウォッチの更新は月に一回ですが、一週間に一度の予測のアニメーションも参考にしてください。
# 2026年4月28日(火) 11時~2026年5月8日(金)の期間は、スーパーコンピュータ電気設備工事に伴い、短期予測が更新されません。
今月のハイライト: 黒潮続流の暖水
JAXAひまわりモニタ・海中天気予報のサイト (解説は「JAXAひまわりモニタ・海中天気予報のサイトがリニューアル」) 。このサイトでは上の予測(JCOPE2M, 約9kmメッシュ)よりも高分解能のモデル(JCOPE-T 1ks 約1kmやJCOPE-T DA 約3km)の様々な図を見ることができます。モデルの結果と人工衛星「ひまわり」の図を重ねることもできます。
図5は、今年4月27日の「ひまわり」観測の海面水温です。黒潮続流は比較的北に位置しており、CやDからさらに北に分岐流が伸びている様子が見えます。今後、これがどこまで北に伸びるかで、今年の親潮域の水温が決まります。

- [1]JCOPE3Mは平年のデータが無いため、JCOPE2Mの1993年から2020年の平均で平年の値を計算しています。↩
黒潮親潮ウォッチでは、親潮の現状について月に一回程度お知らせします。親潮に関する解説一覧はこちらです。 JCOPE-T-DAによる短期予測はJAXAのサイトで見ることができます。 4日毎に更新されるJCOPE2Mによる親潮の長期解析・予測図はJCOPE のweb pageで見られます。親潮関係の図の見方は2017年1月18日号と2017年2月1日号で解説しています。
黒潮続流は北に伸びてくるか?(親潮ウォッチ2026/4)