平成24年 7月31日(火)
AM8:00、日本海溝付近の余震域に到着。遥か南の海上で発生した台風10号の影響であろうか、海域は僅かにうねりが認められた。しかし調査に支障はなく天候も快晴に恵まれ、
調査初日の
海象条件としては良好である。
本日からの数日間は余震域の海底観察調査を重点的に行う。ここは昨年度、有人潜水船で調査しており、本年度も有人潜水船で調査する予定である。
そして
海底状況や深海生物が巨大地震の影響からどのように回復したり、あるいは変化しているのかを細かく観察しようとしている。しかし、まだ余震は収まっておらず、海底崖崩れや濁りによる視界不良等、
有人潜水船調査
の危険性が問われる。そのため本調査では無人のカメラを搭載した深海曳航調査システム「よこすか」ディープ・トウ(YKDT)を用い、安全性を確認することが目的である。
いざ調査開始。本調査の主役ともいえる「YKDT」は、極限環境である深海底で活動するため、オペレーションチームによって極めて丁寧に潜航準備を施されていく。首席研究者並びにチーム一同は、
期待を
募らすと共に、我が子を見送るかのような眼差しで潜航する主役を見つめていた。
( by J.K )
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