がっつり深める

オマーン掘削プロジェクト~かつての海洋プレートを掘る!~

かつての海洋プレートがあるオマーン

――オマーンにあるオフィオライトとは、何ですか?

オフィオライトは、「海洋プレートが大陸プレートに衝突して乗り上げた断片」です(図3)。基本的には、堆積物、玄武岩質マグマが急冷された枕状溶岩、割れ目にマグマが貫入したシート状岩脈群、マグマがゆっくり固まったはんれい岩、かんらん岩が地層になっているものを指します。

オマーンオフィオライトができるまで
図3 オマーンオフィオライトができるまで (Nicolas(1989)をもとに作成)

オフィオライトは世界各地にありますが、オマーンのそれは北部の海岸線に沿って長さ約500km、幅80kmで広がり、世界最大規模を誇ります(図4)。

地図
図4 地図

写真3のはんれい岩が地殻、かんらん岩がマントルにあたると考えられています。

写真3 オマーンオフィオライト
写真3 オマーンオフィオライト 写真提供:金沢大学

オマーンオフィオライトは海にあったときと状態が違うとはいえ、海洋プレートの化石です。2016年に「オマーン掘削プロジェクト」の掘削調査が始まりました。

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