2016年3月号:暖かめな春?

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写真:桜の開花(JAMSTEC横浜研究所)

JAMSTECの横浜研究所でも桜が咲き始めました。まだ1分咲きといったところでしょうか。今年の冬は暖かかったせいか、全国的に桜の開花が平年よりも少し早いです(気象庁:さくらの開花)。でも、嬉しいですね、これから春がやってきます。この春の天候はどうなるんでしょうか、SINTEX-Fチームの皆さん、解説して!

今年の3-5月の気温と降水量は?

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図1 2016年3月から5月までの地上気温の平年差(ºC)。 予測開始日は3月1日。

はい、ではまず世界の気温から見てみましょう。今年の3-5月の気温は、世界の多くの地域で平年より暖かくなりそうです(図1)。一方で、中国北東部、ロシア南東部、アメリカ南東部、南米南部では、平年より寒くなるでしょう。これらは、現在太平洋の熱帯域で発生している「エルニーニョ現象」がある程度関係している模様です。

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図2 2016年3月から5月までの降水量の平年差(mm/日)。予測開始日は3月1日。

  次に、世界の降水量を見てみましょう。今年の3-5月の降水量は、アフリカ南部、インド、オーストラリア北部、メキシコ、ブラジル東部で平年より雨が少なくなるでしょう。一方で、イ ンドネシアでは、平年より雨が多くなりそうです。SINTEX-F季節予測システムの予測計算の結果によると、日本の3-5月は平年より暖かく、雨が少ない見込みです。

今年の3-5月の海の状況は?

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図3 2016年3月から5月までの海面水温の平年差(ºC)。 予測開始日は3月1日。

最後に、世界の海の水温について見てみましょう。というのは、日々の天気と異なり、季節を決める気候の変動には海の状況、特に、海面水温が大きく関わっているからです(参照:季節予測とは?)。熱帯太平洋では現在、中央部と東部で水温が平年より高くなる「エルニーニョ現象」が発生しています。このエルニーニョ現象は、今年の3-5月に徐々に弱まり(図3)、7-9月までに平年の状態に戻る見込みです。その後、年末に向かって、熱帯太平洋の西部で水温が平年より高くなる「ラニーニャ現象」に移る可能性があります。

一方、インド洋ですが、今年の3-5月まで全域で水温が平年よりも高い状況が続きそうです(図3)。これは、熱帯太平洋のエルニーニョ現象が大気の循環を変えてインド洋を温めている模様です。

 

以上、SINTEX-Fチームによる、3-5月の季節予測の解説でした。

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