高分解能予測JCOPE-T DAの開始にともない、
- JCOPE-T DAによる短期予測(10日先)
- JCOPE2Mによる長期予測(2か月先)
を行っています。
ここでは今年6月25日までのJCOPE-T DAによる短期予測を解説します。短期予測では、黒潮の沿岸への影響がテーマです。
現状と予測
図1・2・3はJCOPE-T DAで計算した6月17日・6月21日・6月24日の黒潮の状態です(1日平均)。
黒潮は東海沖で大きく離岸しており、黒潮大蛇行[1]と呼ばれる状態になっています(A)。黒潮大蛇行の長期的な見通しについては黒潮長期予測をご覧ください。大蛇行にともない、紀伊半島・潮岬でも離岸が続きます(B)。大蛇行の一部が渦でちぎれる可能性があります(図2)。
四国の室戸岬(C)でも足摺岬(D)でも黒潮の大きな離岸が続きます(図1~3)。
黒潮が伊豆半島から離れています(E、図1)。本流が三宅島の南を、支流が大島の近くを流れる状態が続きそうです(図1~3)。
房総半島(F)では離岸が続きそうですが現在よりは近づきそうです(図1~3)。
黒潮の北上が日本南岸に近づく位置(G)は、熊野灘付近にあります(図1~3)。
図4は6月15日午前9時から6月25日午前9時までの予測のアニメーションです。JCOPE-T DAは潮の満ち引きも計算しているので、1時間毎の図でアニメーションにしています。
JCOPE-T DAの予測は毎日更新されており、最新の予測はJAXAのサイトをご覧ください。図の見方は「JAXAと共同で新しい海洋予測を開始」で解説しています。
図4: 6月15日午前9時から6月25日午前9時までの1時間毎の予測のアニメーション。クリックして操作してください。全画面表示にしたり、途中で停止したりできます。
JCOPE-T DAは、宇宙航空研究開発機構(JAXA)の地球観測研究センター(EORC)と共同で、土曜日を除く毎日更新を行っています(解説参照)。