ポイント1. 黒潮流路「短期予測」は1月初めに蛇行の成長がより東側で起きると予測していました。
ポイント2. 黒潮「長期予測」は1月初めの蛇行の成長をおおまかには予測できていました。
短期予測
今回はおおよそ
2021年1月3日までの黒潮「短期」予測 (2020年12月25日発表) で紹介している予測(JCOPE-T DAモデルを紹介)について示します。まず現況予測結果を図1に示します。
現況予測の結果は(緑線)は海洋速報の結果(黒線)をほぼ再現できていたことがわかります。黒潮流路は九州、四国、紀伊半島の沖で大きく離岸していました。その後の短期予測(図2)では
現在、黒潮蛇行が紀伊半島沖で南西方向に成長しているようですが、蛇行の成長はより東側で起きると予測していました。
長期予測
次に、長期予測(JCOPE2Mモデルの結果を紹介)
2021年2月10日までの黒潮「長期」予測(2020年12月9日発表)
2021年2月18日までの黒潮「長期」予測(2020年12月16日発表)
2021年2月26日までの黒潮「長期」予測(2020年12月23日発表)
におおよそ対応する結果の予測を見てみます。
紀伊半島沖での蛇行の成長をおおまかには予測できていたようですが、蛇行の東側部分は現況とずれていました。年が明けて海洋速報ではほぼ黒潮大蛇行といってよい状況が表現されていますが、今後これが安定するのかどうか見ていきたいと思います。ここで紹介した「長期予測」ではいずれにおいても、2月以降には黒潮大蛇行が渦の切離などで消滅していました。黒潮親潮ウォッチでの情報提供に引き続きご注目ください。