高分解能予測JCOPE-T DAの開始にともない、
- JCOPE-T DAによる短期予測(20日先)
- JCOPE2Mによる長期予測(2か月先)
を行っています。
ここでは 来年1月8日までのJCOPE-T DAによる短期予測を解説します。短期予測では、黒潮の沿岸への影響がテーマです。
現状と予測
図1・2・3はJCOPE-T DAで計算した2022年12月19日・12月29日・来年1月8日の黒潮の状態です。水位0.3mの位置に太線を黒潮の流軸の推定値として加えています。
黒潮大蛇行(A)が続いています(長期予測も参照)。
蛇行の後に黒潮が北上し岸に近づく位置(B)は、やや西に寄った後(図2)、また戻ると予測しています(図3)。関東から東海沿岸ではやや南に離岸し、特に房総半島での離岸が大きくなると予測しています(図3 C)。
四国・足摺岬に黒潮が近づいく予測です(図1~3 D)。
四国・室戸岬沖(E)では流れが時計回り(図1)、反時計回り(図2)、時計回り(図3)と変化すると予測しています。
真冬にむけて全体的に水温が低下していきます(図1~3)。
図4は12月19日午前9時から来年1月8日午前9時までの予測のアニメーションです。JCOPE-T DAは潮の満ち引きも計算しているので、1時間毎の図でアニメーションにしています。
図4: 2022年12月19日午前9時から2023年1月8日午前9時までの1時間毎の予測のアニメーション。黒太線は日平均海面水位0.3mの等値線で、黒潮流軸の指標。クリックして操作してください。全画面表示にしたり、途中で停止したりできます。
今週のハイライト: ひまわり8号から9号への切り替え
この欄で紹介しているJAXAひまわりモニタ・海中天気予報のサイト は「JAXAひまわりモニタ」(図1)の一部です。人工衛星「ひまわり」は12月13日に8号から9号に切り替わりました。「ひまわり」9号への切り替えにともない、「ひまわりモニタ」がリニューアルされています。黒潮親潮ウォッチで紹介している海面水温やクロロフィル濃度以外にもいろいろな画像を見ることができます。
JAXAひまわりモニタ・海中天気予報のサイトへは、図1の矢印でしめした位置の「海中天気予報(モデルSST)」のリンクで移ることができます。
海中天気予報のサイトでは「ひまわり」9号への切り替えが遅れており、これを書いている時点では12月13日以降の「ひまわり」の画像を見ることはできません(予測モデルの結果は見ることができます)。「ひまわり」の画像が見られるようになったらお知らせします。 12/22追記 現在は海中天気予報のサイトでも「ひまわり」9号の画像が見られるようになっています。