黒潮大蛇行が始まって約5年目11か月になり、過去最長期間になっています。黒潮の流路は変動しても、黒潮大蛇行は続くと予測しています。予測通りであれば黒潮大蛇行期間が6年を超えることになります。 |
高分解能予測JCOPE-T DAの開始にともない、
- JCOPE-T DAによる短期予測(20日先)
- JCOPE2Mによる長期予測(2か月先)
を行っています。
ここでは8月31日までのJCOPE2Mによる長期予測を解説します。長期予測では、黒潮大蛇行の予測がテーマです。
予測
図1は2023年6月22日の状態の推測値、図2・3は7月31日・8月31日の予測です。
黒潮は大蛇行状態が続いています(図1, C) 。2017年8月に始まった黒潮大蛇行は期間が約5年11か月になっており、観測史上最長になっています(「黒潮大蛇行が観測史上最長期間に」) 。
黒潮の流路の変化は大きいですが、黒潮大蛇行は続く予測です。予測通り続けば期間が6年を超えることになります。大蛇行から小規模な渦がちぎれる可能性がありますが(A’, 図3) 、大蛇行に大きな影響はなさそうです。
八丈島(●)の北を通過する黒潮流路(B)が続く予測です(図1~3) 。AからBへのS字カーブは緩和される予測です。
四国・足摺岬に(C)に接岸する予測になっています(図3) 。九州南東では黒潮が離れる流路になると予測しています(図2~3) 。
図4は、2023年6月22日から8月31日までの予測をアニメーションにしたものです。
図4: 2023年6月22日から8月31日までの予測のアニメーション。クリックして操作してください。途中で停止もできます。
JCOPE2Mは4日毎に更新を行っています(解説参照)。JCOPE2Mの他の予測図についてはJCOPE のweb pageでご参照ください。図の見方は連載: JCOPE2解析・予測画像の見方で解説しています。