2023年9月12日までの黒潮「長期」予測(2023年7月12日発表)

黒潮大蛇行が始まって5年目12か月になり、過去最長期間になっています。黒潮の流路は変動しても、黒潮大蛇行は続くと予測しています。予測通りであれば黒潮大蛇行期間が6年を超えることになります。

高分解能予測JCOPE-T DAの開始にともない、

を行っています。

ここでは9月12日までのJCOPE2Mによる長期予測を解説します。長期予測では、黒潮大蛇行の予測がテーマです。

予測

図1は2023年7月4日の状態の推測値、図2・3は8月12日・9月12日の予測です。

黒潮は大蛇行状態が続いています(図1, C) 。2017年8月に始まった黒潮大蛇行は期間が5年12か月目になっており、観測史上最長になっています(「黒潮大蛇行が観測史上最長期間に」) 。

黒潮大蛇行は続く予測です。予測通り続けば期間が6年を超えることになります。

八丈島()に黒潮が近づいていますが(図1) 、一時的で、八丈島の北を流れる流路が続くと予測しています。

AからBへのS字カーブは緩和されていますが(図1) 、再び強化される(図2, 3)予測です。

四国・足摺岬に(C)に接岸した後(図2) 、次に室戸岬に近づく予測です(図3) 。

図4は、2023年7月4日から9月12日までの予測をアニメーションにしたものです。

Fig1

図1: 2023年7月4日の推測値。矢印(ベクトル)は海面近くの流れの向き(メートル毎秒, 長いほど速い流れ)、色は海面水位(メートル, 相対値)。赤丸()が八丈島の位置。海面高度が低いところは海面水温が低いおおまかな関係があります。

 

Fig2

図2: 図1に同じ。ただし2023年月8月12日の予測値。

 

Fig3

図3: 図1に同じ。ただし2023年9月12日の予測値。

 


図4: 2023年7月4日から9月12日までの予測のアニメーション。クリックして操作してください。途中で停止もできます。



JCOPE2Mは4日毎に更新を行っています(解説参照)。JCOPE2Mの他の予測図についてはJCOPE のweb pageでご参照ください。図の見方は連載: JCOPE2解析・予測画像の見方で解説しています。