2023年12月21日までの黒潮「長期」予測(2023年10月18日発表)

黒潮大蛇行が始まって6年3か月目となり、過去最長期間になっています。まだ黒潮蛇行は続くと予測しています。

高分解能予測JCOPE-T DAの開始にともない、

を行っています。

ここでは12月21日までのJCOPE2Mによる長期予測を解説します。長期予測では、黒潮大蛇行の予測がテーマです。

予測

図1は2023年10月13日の状態の推測値、図2・3は11月21日・12月21日の予測です。

黒潮は大蛇行状態が続いています(図1, A)2017年8月に始まった黒潮大蛇行は期間が6年3か月目になっており、観測史上最長になっています(「黒潮大蛇行が観測史上最長期間に」) 。渦がちぎれそうになる可能性もありますが(図2) 、黒潮大蛇行はまだ続きそうです。

八丈島の北を流れる流路が続くと予測しています(図1~3, B) 。

黒潮が四国に近づいたり(図2) 、遠ざかったり(図3)と変化しそうです 。

図4は、2023年10月12日から12月21日までの予測をアニメーションにしたものです。

Fig1

図1: 2023年10月12日の推測値。矢印(ベクトル)は海面近くの流れの向き(メートル毎秒, 長いほど速い流れ)、色は海面水位(メートル, 相対値)。赤丸()が八丈島の位置。海面高度が低いところは海面水温が低いおおまかな関係があります。

 

Fig2

図2: 図1に同じ。ただし2023年11月21日の予測値。

 

Fig3

図3: 図1に同じ。ただし2023年12月21日の予測値。


図4: 2023年10月12日から12月21日までの予測のアニメーション。クリックして操作してください。途中で停止もできます。



JCOPE2Mは4日毎に更新を行っています(解説参照)。JCOPE2Mの他の予測図についてはJCOPE のweb pageでご参照ください。図の見方は連載: JCOPE2解析・予測画像の見方で解説しています。