高分解能予測JCOPE-T DAの開始にともない、
- JCOPE-T DAによる短期予測(20日先)
- JCOPE2Mによる長期予測(2か月先)
を行っています。
ここでは1月22日までのJCOPE-T DAによる短期予測を解説します。短期予測では、黒潮の沿岸への影響がテーマです。
現状と予測
図1・2・3はJCOPE-T DAで計算した1月2日・1月12日・1月22日の黒潮の状態です。
黒潮大蛇行(A)が続いています(長期予測も参照)。
伊豆半島付近と房総半島付近では黒潮がより近づく予測です(図2 B, C) 。Bから暖水が西に分岐しています(図1) 。今後、西向きに強くなり(図2) 、再び弱まりそうです。
四国付近(D)では、黒潮が足摺岬に近づいています(図1) 。それがしばらく続きます(図2) 。その後、室戸岬に近づく予測です(図3)。
図4は1月2日午前9時から来年1月22日午前9時までの予測のアニメーションです。JCOPE-T DAは潮の満ち引きも計算しているので、1時間毎の図でアニメーションにしています。
図4: 2024年1月2日午前9時から1月22日午前9時までの1時間毎の予測のアニメーション。クリックして操作してください。全画面表示にしたり、途中で停止したりできます。
今週のハイライト: 宮崎東方の冷水渦
JAXAひまわりモニタ・海中天気予報のサイト (「JAXAひまわりモニタ・海中天気予報のサイトがリニューアル」)から特徴的な図を毎週紹介します。黒潮親潮ウォッチは1週間に一回の更新ですが、海中天気予報のサイトではほぼ毎日予測が更新されます。
図5は1月2日の人工衛星「ひまわり」による海面水温の観測値とモデルによる流れの推定値です。
ひまわり画像から冷水渦が宮崎東方(aの文字の西)にあることがうかがえます。一方、モデルでは冷水渦(反時計回り渦)がbを中心に存在すると推定しており、モデルと観測とではずれがあるようです。