高分解能予測JCOPE-T DAの開始にともない、
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- JCOPE-T DAによる短期予測(20日先)
- JCOPE2Mによる長期予測(2か月先)
を行っています。
ここでは来年1月14日までのJCOPE-T DAによる短期予測を解説します。短期予測では、黒潮の沿岸への影響がテーマです。
現状と予測
図1・2・3はJCOPE-T DAで計算した12月26日・来年1月4日・1月14日の黒潮の状態です。
黒潮大蛇行(A)が続いています(図1, 長期予測も参照)。
A→B→Cと流れる黒潮は、S字カーブが大きくなると予測されています(図1~3)。
黒潮は九州・四国から離れています(図1D) が、黒潮本流から暖水が伸びて、九州や四国・足摺岬に近づいてます(E)。今後、黒潮が室戸岬に近づくと予測されています(図2~3, D)。
冬が進むにつれ全体的に水温が低下します。
図4は12月25日午前9時から1月14日午前9時までの予測のアニメーションです。JCOPE-T DAは潮の満ち引きも計算しているので、1時間毎の図でアニメーションにしています。

図1: 2024年12月25日午前9時の予測値。矢印(ベクトル)は海面近くの流れの向き(メートル毎秒, 長いほど速い流れ)、色は海面温度(°C) 。1度毎の等温線も薄く加えた。青丸(●)が八丈島の位置。クリックすると拡大します。
図4: 2024年12月25日午前9時から2025年1月14日午前9時までの1時間毎の予測のアニメーション。クリックして操作してください。全画面表示にしたり、途中で停止したりできます。
今週のハイライト: 九州・四国付近の暖水
JAXAひまわりモニタ・海中天気予報のサイト (「JAXAひまわりモニタ・海中天気予報のサイトがリニューアル」)から特徴的な図を毎週紹介します。黒潮親潮ウォッチは1週間に一回の更新ですが、海中天気予報のサイトではほぼ毎日予測が更新されます。
図5は12月25日の人工衛星「ひまわり」で観測された海面水温です。水温からは、黒潮本流(黒線)から、反時計回りにカーブしながら四国・足摺岬や九州に、暖水が伸びていることが推察されます。
一方で、モデルでは時計回りにカーブしながら九州や四国・足摺岬に近づいていると推定しています。この海域の海流の推定が、今回はうまくいっていない可能性があります。
JCOPE2Mは4日毎に更新を行っています(解説参照)。JCOPE2Mの他の予測図についてはJCOPE のweb pageでご参照ください。図の見方は連載: JCOPE2解析・予測画像の見方で解説しています。