高分解能予測JCOPE-T DAの開始にともない、
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- JCOPE-T DAによる短期予測(20日先)
- JCOPE2Mによる長期予測(2か月先)
を行っています。
ここでは2月9日までのJCOPE-T DAによる短期予測を解説します。短期予測では、黒潮の沿岸への影響がテーマです。
現状と予測
図1・2・3はJCOPE-T DAで計算した1月20日・1月30日・2月9日の黒潮の状態です。
黒潮大蛇行(A)が続いています(図1, 長期予測も参照)。蛇行の南端は大きく南にのびています(図5も参照)。
A→B→Cと流れる黒潮のカーブから、先週までに予測していたように、B’の部分が暖水渦としてちぎれた形です(図1, 図5も参照)。この後、B’の部分は消えていきます(図2~3)。
黒潮本流から暖水が伸びて、今後、黒潮が足摺岬から室戸岬に近づくと予測されています(図1~3, E)。
図4は1月20日午前9時から2月9日午前9時までの予測のアニメーションです。JCOPE-T DAは潮の満ち引きも計算しているので、1時間毎の図でアニメーションにしています。



図4: 2025年1月20日午前9時から2月9日午前9時までの1時間毎の予測のアニメーション。クリックして操作してください。全画面表示にしたり、途中で停止したりできます。
今週のハイライト: 東海沖の暖水渦
JAXAひまわりモニタ・海中天気予報のサイト (「JAXAひまわりモニタ・海中天気予報のサイトがリニューアル」)から特徴的な図を毎週紹介します。黒潮親潮ウォッチは1週間に一回の更新ですが、海中天気予報のサイトではほぼ毎日予測が更新されます。
図5は1月21日の人工衛星「ひまわり」で観測された海面水温です。
Bから離れた形で暖水渦B’ができていることがわかります。
また、図5は黒潮大蛇行の南端Aの部分が大きく南にのびていることもしめしています。

JCOPE3Mは水平1/12度の分解能で2か月先までの予測を行っています。予測は毎日更新されています。