高分解能予測JCOPE-T DAの開始にともない、
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- JCOPE-T DAによる短期予測(20日先)
- JCOPE2Mによる長期予測(2か月先)
を行っています。
ここでは2月18日までのJCOPE-T DAによる短期予測を解説します。短期予測では、黒潮の沿岸への影響がテーマです。
現状と予測
図1・2・3はJCOPE-T DAで計算した1月29日・2月8日・2月18日の黒潮の状態です。
黒潮大蛇行(A)が続いています(図1, 長期予測も参照)。蛇行の南端は大きく南にのびて、南端がくびれています(A’, 図5も参照)。南端から小さく渦がちぎれる可能性があります(A’, 図2~3)。
A→B→Cと流れる黒潮のカーブから、B’の部分が暖水渦としてちぎれた形です(図1, 図5も参照)。この後、B’の部分は消えていきます(図2~3)。
黒潮本流は四国から離れる傾向ですが、暖水が伸びて足摺岬から室戸岬に近づくと予測されています(図1~3, D)。
図4は1月29日午前9時から2月18日午前9時までの予測のアニメーションです。JCOPE-T DAは潮の満ち引きも計算しているので、1時間毎の図でアニメーションにしています。



図4: 2025年1月29日午前9時から2月18日午前9時までの1時間毎の予測のアニメーション。クリックして操作してください。全画面表示にしたり、途中で停止したりできます。
今週のハイライト: 黒潮大蛇行南端のくびれ
JAXAひまわりモニタ・海中天気予報のサイト (「JAXAひまわりモニタ・海中天気予報のサイトがリニューアル」)から特徴的な図を毎週紹介します。黒潮親潮ウォッチは1週間に一回の更新ですが、海中天気予報のサイトではほぼ毎日予測が更新されます。
図5は1月29日の人工衛星「ひまわり」で観測された海面水温です。
黒潮大蛇行の南端Aの部分が大きく南にのびて、くびれており、南端の部分が渦としてちぎれそうです(A’)。
図5はまた、Bから離れた暖水渦B’が紀伊半島の東にあることをしめしています。

JCOPE3Mは水平1/12度の分解能で2か月先までの予測を行っています。予測は毎日更新されています。