| 黒潮大蛇行が始まって7年8か月目になり、過去最長期間になっています。大蛇行から渦がちぎれましたが、黒潮大蛇行はまだ続くと予測しています。 |
高分解能予測JCOPE-T DAの開始にともない、
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- JCOPE-T DAによる短期予測(20日先)
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- JCOPE2Mによる長期予測(2か月先)
を行っています。
ここでは5月8日までのJCOPE2Mによる長期予測を解説します。長期予測では、黒潮大蛇行の予測がテーマです。
予測
図1は2025年2月27日の状態の推測値、図2・3は4月8日、5月8日の予測です。
黒潮は大蛇行状態が続いています(図1, A) 。2017年8月に始まった黒潮大蛇行は期間が7年8か月目になっており、1975-1980年の4年8か月を大幅に超え、観測史上最長になっています(「黒潮大蛇行が観測史上最長期間に」) 。大蛇行から渦がちぎれていますが(A’) 、黒潮大蛇行を終わらせるほどではありません。
黒潮大蛇行の指標となっている串本浦神の潮位差(気象庁)にも変化は見られません(「潮岬への黒潮接岸判定法は?: 串本・浦神の潮位差」参照)。
黒潮大蛇行はまだ続く予測です(図2~3)。
八丈島(●)の北を流れる流路が続くと予測しています(B) 。
黒潮が四国にやや近づいた状態から(図1, C)、黒潮が離れ(図2)、再び近づきそうです(図3) 。黒潮大蛇行からちぎれた冷水渦が黒潮にくっつき、流路に影響を与えるかもしれません(図3)。
図4は、2025年2月27日から5月8日までの予測をアニメーションにしたものです。



図4: 2025年2月27日から2025年5月8日までの予測のアニメーション。クリックして操作してください。途中で停止もできます。
JCOPE3Mは水平1/12度の分解能で2か月先までの予測を行っています。予測は毎日更新されています。