高分解能予測JCOPE-T DAの開始にともない、
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- JCOPE-T DAによる短期予測(20日先)
- JCOPE2Mによる長期予測(2か月先)
を行っています。
ここでは3月26日までのJCOPE-T DAによる短期予測を解説します。短期予測では、黒潮の沿岸への影響がテーマです。
現状と予測
図1・2・3はJCOPE-T DAで計算した3月6日・3月16日・3月26日の黒潮の状態です。
黒潮大蛇行(A)が続いていますが(図1, 長期予測も参照)、黒潮大蛇行の南端から冷水渦(A’) がちぎれている状態です。
渦がちぎれた影響で、黒潮流路が不安定で、東海から関東にかけては黒潮が近づいたり離れたりという動きが活発になりそうです(図1~3, B・C)。
四国近くでは、室戸岬に黒潮が近づいています(図1, D。図5も参照)。今後、足摺岬方面へ黒潮が近づくと予測しています(図2~3, D)。
図4は3月6日午前9時から3月26日午前9時までの予測のアニメーションです。JCOPE-T DAは潮の満ち引きも計算しているので、1時間毎の図でアニメーションにしています。



図4: 2025年3月6日午前9時から3月26日午前9時までの1時間毎の予測のアニメーション。クリックして操作してください。全画面表示にしたり、途中で停止したりできます。
今週のハイライト: 沿岸近くの黒潮
JAXAひまわりモニタ・海中天気予報のサイト (「JAXAひまわりモニタ・海中天気予報のサイトがリニューアル」)から特徴的な図を毎週紹介します。黒潮親潮ウォッチは1週間に一回の更新ですが、海中天気予報のサイトではほぼ毎日予測が更新されます。
図5は3月7日の人工衛星「ひまわり」で観測された海面水温です。
雲のすきまから、黒潮の高い水温が紀伊半島(B)と室戸岬(D)に近づいている(図1も参照)のが、うかがえます。

JCOPE3Mは水平1/12度の分解能で2か月先までの予測を行っています。予測は毎日更新されています。