| 黒潮続流から暖水が供給されて、親潮域の水温が高くなることを予測しています。 |
見通し(長期予測)
海洋予測モデルJCOPE3Mで、約2か月先までの予測を行っています。
図1左はJCOPE3Mによる水深10メートルでの、5月24日の水温(色、℃)と流れ(矢印)です。右が同じ日の平年の値です[1]。
黒潮続流は平年(図1右)よりもやや高い緯度を流れ、高い水温になっています(A)。
親潮自体は千島周辺で平年よりも強く、冷たくなっています(B)。
黒潮続流と親潮の間では、黒潮続流から暖水の分岐があり(C, D)、水温が平年より高くなっています。
気象庁の親潮の面積の時系列を見ると、2024年に比べれば親潮の勢力は大きくなっていますが、それでも平年を下回っています。2025年に比べても小さくなっています。
今後の予測(図2~3)では、暖水の分岐はさらに広がり(C,D)、親潮の勢力を弱め(B)、水温を平年よりかなり高くしそうです。
図4は2026年5月24日から7月25日までの予測をアニメーションにしたものです。



図4: 図1に対応する2026年5月24日から2026年7月25日までの予測のアニメーション。クリックして操作してください。途中で停止もできます。
短期予測
長期予測(JCOPE2M, 約9kmメッシュ)よりも高分解能のモデル(JCOPE-T DA, 約3km)による20日予測のアニメーションを、YouTubeに1週間に一度の間隔で掲載しています。親潮ウォッチの更新は月に一回ですが、一週間に一度の予測のアニメーションも参考にしてください。
今月のハイライト: 水温とプランクトン
JAXAひまわりモニタ・海中天気予報のサイト (解説は「JAXAひまわりモニタ・海中天気予報のサイトがリニューアル」) 。このサイトでは上の予測(JCOPE2M, 約9kmメッシュ)よりも高分解能のモデル(JCOPE-T 1ks 約1kmやJCOPE-T DA 約3km)の様々な図を見ることができます。モデルの結果と人工衛星「ひまわり」の図を重ねることもできます。
図5は、5月30日の「ひまわり」観測の海面水温(左)とクロロフィルa(植物プランクトンの量の指標; 右)です。黒潮続流(A)は水温が高く、植物プランクトンは少ないです。親潮(B)は水温が低く、植物プランクトンが多いです。黒潮続流から伸びる水(C,D)はその中間になっています。

- [1]JCOPE3Mは平年のデータが無いため、JCOPE2Mの1993年から2020年の平均で平年の値を計算しています。↩
黒潮親潮ウォッチでは、親潮の現状について月に一回程度お知らせします。親潮に関する解説一覧はこちらです。 JCOPE-T-DAによる短期予測はJAXAのサイトで見ることができます。 4日毎に更新されるJCOPE2Mによる親潮の長期解析・予測図はJCOPE のweb pageで見られます。親潮関係の図の見方は2017年1月18日号と2017年2月1日号で解説しています。
高い水温になることを予測(親潮ウォッチ2026/5)